オープンテキストでは、これらのサプライチェーンオーケストレーションプラットフォームとして最適なサービスを展開している。EDI(電子データ交換)アウトソーシングサービスなどを中心に、統合的情報管理ソリューションを展開し、企業間取引におけるデータ基盤構築で多くの実績を持つ。
この企業間データ基盤として多くの実績を持ち、サプライチェーンオーケストレーション基盤としての活用が進んでいるのがB2B取引先管理および統合プラットフォーム「Trading Grid」だ。Trading Gridは、接続社数100万社以上で、年間310億件規模のB2Bにおけるトランザクション処理を行っている。
「オープンテキストの環境と結ぶことで、国内外のあらゆる取引先とデータ連携が可能となる。すでに100万社以上が接続しており、その環境をそのまま生かすこともできる。企業間のデータ連携の障壁となる業界独自のフォーマットや通信プロトコルの違いや商習慣、言語の壁、時差の影響などについてもこの統合基盤を生かすことで吸収できる」と深井氏は説明する。さらに、EDIという構造化データをベースとしているため、AI時代に向けた学習データ基盤としての活用についても容易に行え、回答精度を高めることにも使えるという。
これらのデータ基盤を活用するソリューションの一つとして「Trading Grid Command Center」なども紹介する。AIを活用したサプライチェーンに関するインサイトに基づき、複雑な各レイヤーのデータを組み合わせて、最適な形で表示する。
Trading Grid Command CenterをVR(仮想現実)で表現することなども可能だ。デモでは、サプライチェーン全体を俯瞰できる未来のコマンドセンターとして、工場や取引先を地球上の地図にマッピングして全体感を直感的に閲覧できる様子を示していた。「Open TextのAIである『Aviator』に対して『過去3カ月のトランザクションの中でエラーレートが1%以上のものを抽出して』と自然言語で指示をすると、複数の情報ソースを組み合わせて求めるデータを抽出し、地図上に可視化することなどが可能だ」と網崎氏は説明する。
Trading Grid Command CenterのVRデモの様子。情報ダッシュボードの表示と、AIを活用したインサイト抽出などを自然言語の指示で行うことも可能だ[クリックで拡大] 出所:オープンテキストサプライチェーンオーケストレーションを進めていくコツについて、深井氏は「各社でそれぞれの組織のデータ成熟度を正直に評価すること」を挙げる。「各組織で成熟度の違いがあるからこそ、データ活用のサイロ化が生まれ、個別最適化が進む。この差を無視して進めると頓挫しやすい。これらの差を理解しつつ、各部門で負荷を小さく進めるためには、インフラ層で現場が意識しなくてもデータを流せる仕組みが最適だ」と深井氏は語っている。
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