サプライチェーンはマネジメントからオーケストレーションへ――。その重要性とOpen Textの取り組みについて、同社の日本法人であるオープンテキスト ソリューションコンサルティング統括本部 ビジネスネットワーク本部 本部長の深井麻紀子氏と同 ソリューションコンサルタントの網崎優樹氏に話を聞いた。
自然災害や戦争、関税問題など世界情勢が目まぐるしく変化する中で、製造業にとってサプライチェーンの安定運用は大きな課題となっている。従来のサプライチェーン管理が「予測」をベースとしてきた一方で、予測が当てにならない現在、注目されているのは、変化に即応できる「サプライチェーンオーケストレーション」という考え方だ。このサプライチェーンオーケストレーションプラットフォームを展開するのが、統合的情報管理ソリューションを提供するOpen Textである。
サプライチェーンオーケストレーションの重要性と、それに対するOpen Textの取り組みについて、同社の日本法人であるオープンテキスト ソリューションコンサルティング統括本部 ビジネスネットワーク本部 本部長の深井麻紀子氏と同 ソリューションコンサルタントの網崎優樹氏に話を聞いた。
製造業のビジネスにおいてグローバル化が進む中、世界各地で生まれる自然災害や紛争、関税変動など、世界中のあらゆるイレギュラーな事象に対し、サプライチェーンが大きな影響を受けるようになっている。需給や個別の変動要素を予測し、計画をベースに進め、計画外事象が起きた場合にその都度個別対応をする従来のサプライチェーン管理(SCM)の仕組みでは、対応が難しいのは明らかだ。
そこで注目されているのが、需要や供給、物流、財務の活動が調和して動くように、人やプロセス、システム、パートナーをリアルタイムで連動させて調整(オーケストレーション)するサプライチェーンオーケストレーションという考え方だ。従来のサプライチェーン管理が計画外に対する事後の対応や意思決定を中心としていたのに対し、パートナーや関連企業との連携や、リアルタイムの情報連携をベースとして、前線でリアルタイムに意思決定を行うことで、変化に即応できる仕組みを構築することが求められている。
実際に最適なオーケストレーションを実現するためには「正しいデータ」と「コンテキスト(業務上意味のある情報のつながり)」を合わせて記録していくことが重要となるが、多くの日本企業では、紙やExcelでの記録がまだまだ多く、データ化があまりうまくいっていないところが多い。加えて、データの欠落や間違いなどデータ品質の問題などもある。さらに、データ化できていたとしても、組織間や部門間でこれらを連携させて活用できる仕組みがないケースもよくある。
オープンテキストの深井氏は「データは結果だけではビジネス上で不十分だ。どの取引先で、どういうプロセスで、なぜ発生し、どういうアクションを行ったかなど、ビジネス上で意味のあるつながりとセットで記録されていなければ意味がない。このコンテキストまで踏まえた情報管理が必要だ。特にサプライチェーンは多くの部門やパートナーが関わる。これらを連携させる形でデータ基盤が整備できなければ、AIエージェントなどで意思決定の自動化を行うことは難しい」と述べる。
ただ、統合されたデータ基盤の構築をするといっても簡単なことではない。サプライチェーンに関わるさまざまな業務で個別のアプリケーションが使用されており、これらを入れ替えて取りまとめようとすると、業務の遂行やその効率に大きな影響を与えるリスクが生まれるためだ。これに対し、オープンテキストでは、アプリケーションを無理に統合するのではなく、インフラ層でのデータ統合による段階的アプローチを訴える。
深井氏は「各業務における現場のシステムを変更し、無理に統一するのは負荷が大きくなりすぎて、効果を得るまでに時間がかかり過ぎる。アプリケーションを無理に統一するのではなく、まずはインフラ層のデータ連携のレイヤーで一元的にデータを扱える仕組みを作ることがポイントだ。自社にとって優先度の高い特定のシナリオから段階的にアプローチを進めていくべきだ」と進め方についてアドバイスをする。
ただ、アプリケーション層は各現場の運用に任せつつも、データの取り扱い方法や通信プロトコル、データレイアウトなどの仕組みは統一しておく必要がある。そのため、サプライチェーンオーケストレーションプラットフォームでは3つの要素が必要だという。「あらゆる取引先や部門を結ぶことができる『データ基盤』と、集めたデータの『コンテキスト化』、そして『ガバナンスの効いた実行』という3つの要素が欠かせない」と深井氏は説明する。
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