京セラは、マクセルの全固体電池を用いた電源モジュールを産業用ロボットおよびコントローラーへ搭載し、鹿児島川内工場でテスト運用を開始した。10年以上の長寿命化により、電池交換作業や廃棄物の削減を図る。
京セラとマクセルは2026年1月28日、マクセルの全固体電池「PSB401010H」を採用した電源モジュールを、京セラの鹿児島川内工場(鹿児島県薩摩川内市)における産業用ロボットおよびコントローラーに導入し、2025年12月よりテスト運用を開始したと発表した。
PSB401010Hはセラミックパッケージ型の全固体電池で、外装には京セラのセラミックパッケージが採用されている。高い耐熱性と気密性を備えることで、従来の電解液を用いる電池では困難だった高信頼性を発揮する。
今回の運用は、停電時のメモリ保持やリアルタイムクロック(RTC)のバックアップを目的としており、従来の1次電池からの置き換えにより、製造現場の省メンテナンス化と環境負荷低減を目指す。
産業用ロボットの多くは、バックアップ電源として1〜2年ごとに交換が必要な1次電池を使用しており、交換作業の負担や使用済み電池の廃棄が課題となっていた。これに対し、充放電が可能な全固体電池を使用することで、過酷な製造環境下での安全性を確保しつつ、10年以上の長寿命化が期待できる。
京セラは、自社工場での運用結果を検証し、さらなる自動化設備の省メンテナンス化を検討する。マクセルは、独自の技術を活用し、高耐熱、高出力、大容量といった既存電池では対応できなかった領域への用途拡大を進める。両社は今後、全固体電池に関連する技術分野で協力を深め、産業界の社会課題解決を推進していく方針だ。
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