DMG森精機は、切削加工時に使用する高圧クーラントの流量を自動で最適化する「Adaptive Coolant Flow」を開発したと発表した。高圧クーラントポンプの消費電力量を、従来比80%以上削減が可能になるという。
DMG森精機は2026年1月26日、切削加工時に使用する高圧クーラントの流量を自動で最適化する「Adaptive Coolant Flow(アダプティブクーラントフロー)」を開発したと発表した。
Adaptive Coolant Flowは、加工時に使用する切削工具に合わせて、高圧クーラントの流量を最適に調整するアプリケーションとなる。最適な流量を制御/算出するソフトウェアと、正確に流量を調整して吐出可能なクーラント装置のハードウェアから構成される。
燃料価格の高騰などから電気代が上昇する中、工作機械においてはクーラント関連装置などの周辺機器が最も電力を消費している。従来は高圧クーラント装置を用いて、切削加工時に最大圧力でできるだけ多くのクーラントを吐出していたため、必要以上のクーラントを使用し、多くの電力を消費していた。Adaptive Coolant Flowにより、工具寿命とワークの面品位を維持しながら、高圧クーラントポンプの消費電力量を従来比80%以上削減が可能になるという。
独自開発したクーラント装置には、同社の金属積層造形機「LASERTEC 30 SLM」で製造した高圧配管部品を採用し、切削加工では困難な複雑形状を積層造形で実現している。これにより圧力損失を低減したクーラントの流れの最適化を図るとともに、省スペース化を実現し、クーラントタンク上へのビルトイン搭載を可能にした。
各種センサーを搭載しており、クーラントの流量や圧力、濃度、温度といった数値をリアルタイムで検知して、ユーザーインタフェース「ERGOline X with CELOS」からモニタリングできる。加工時のミスト発生量、クーラント蒸発量も削減可能なため、クーラントの消費量自体を抑制できる。その結果、クーラント補充頻度が減り、オペレーターの負担軽減や自動化の進展にもつながるとする。
現状の搭載可能機種は、5軸加工機「INH 63」「INH 80」、横形マシニングセンタ「NHX 4000 4th Generation」「NHX 5000 4th Generation」「NHX 5500 4th Generation」「NHX 6300 4th Generation」「NHX 8000 4th Generation」。搭載可能機種は順次拡大予定となっている。
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