【レベル8】アセンブリの基礎をマスターせよ!テルえもんクエストII(8)(1/3 ページ)

設計スキルのレベルアップを目指す設計者の皆さんを“冒険者”に見立て、さまざまな“問(モン)スター”に挑む「テルえもんクエストII」の世界へようこそ。【レベル8】のテーマは、「アセンブリの基礎をマスターせよ!」だ。

» 2026年01月19日 06時00分 公開

本連載について:

ようこそ、「テルえもんクエストII」の世界へ――。設計スキルのレベルアップを目指す設計者の皆さんを“冒険者”に見立て、毎回クエスト(課題/テーマ)に沿って、さまざまな問(モン)スター(問題)が登場します。

筆者(テルえもん)から渡されるアイテム(基礎知識)を駆使して問スターを倒し、レベルアップ(スキルアップ)を目指しましょう!


⇒前回の【レベル7】はこちら

【レベル8】アセンブリの基礎をマスターせよ!

 メカ設計の業務では、“1個の部品を設計して終わり”ということはほとんどありません。実際には、複数の部品を組み付け、それぞれが正しく機能し、要求される性能を満たすように設計することが求められます。

 3D CADには、モデリングした部品を組み立てるための「アセンブリ」という機能があります(図1)。また、3D CADで組み立てられた製品全体のことも「アセンブリ」と呼びます。これは、2D CADでいうところの「組立図」に相当するものです。ここでは「アセンブリ=組み立て」と考えてもよいでしょう。

「ZW3D」でのアセンブリの画面イメージ 図1 「ZW3D」でのアセンブリの画面イメージ[クリックで拡大]

 自動車を例にすると、エンジンやタイヤといった複数の部品が組み付けられたものを「サブアセンブリ」と呼びます。そして、全ての部品やサブアセンブリが組み付けられたものが「トップアセンブリ」です。複雑なアセンブリは、部品だけでなく、他のアセンブリ(サブアセンブリ)を含む多数の要素で構成されます。

 3D CAD上でのアセンブリでは、自分が設計した部品を、実物の試作品として作成することなく、コンピュータ上(仮想空間)で組み立て検証を行う「仮想(バーチャル)試作」が可能です。モノを作らずに検証が行えるため、実試作回数を減らすことができ、実際にモノを作ってからの修正も抑えられます。その結果、時間短縮、コスト低減、品質向上につなげることができます。

 さらに、部品表(BOM)とも連携できるため、どの部品が何個組み付いているのかをすぐに表で確認できます。これにより、コストの見積もりや部品の手配などにも役立てることが可能です。

 今回は、こうしたアセンブリの基本的な機能(アイテム)を使用した作業の流れについて伝授します。

アイテム(1)部品の挿入

 アセンブリの基本は、部品(3D CADでは「コンポーネント」と呼ぶこともあります)を挿入することから始まります。ここで注意すべき点は、最初に挿入する部品を、基準となる部品にすることです。この基準となる部品には固定拘束を付けて動かないようにし、その後、他の部品にさまざまな拘束を加えながら位置を合わせていく、という流れになります。

 基準となる部品を固定する理由の1つは、固定されているものがないと、3次元空間上で部品が自由に動いてしまうためです。1つ基準となる部品を固定しておくことで、スライドや回転といった動きを、意図した通りに検証できます。固定していない状態でスライドさせると、全体が一緒に動いてしまうため注意が必要です。基準となる部品を固定することを、まず意識しましょう!

アイテム(2)拘束

 部品の挿入が終わったら、部品同士の位置合わせとして拘束を付加していく方法が一般的です(図2)。3Dモデルの面と面を接触させたり、軸と軸を一致させたり、距離や角度を指定したりといった拘束作業を行いながら、スライドや回転といった機構を設定していきます。

「SOLIDWORKS」で拘束(合致)を設定している画面イメージ 図2 「SOLIDWORKS」で拘束(合致)を設定している画面イメージ[クリックで拡大]

 一般的な拘束の種類としては、「一致」「平行」「垂直」「正接」「同心円」「固定」などがあります。拘束を与えながら位置合わせを行う際には、自由度を意識することが重要です。はじめは3軸方向の並進と回転の、合計6つの自由度がありますが、拘束を加えていくことで自由度を徐々に減らし、動きを制限していきます。その結果、スライドや回転の動きを定義したり、位置を固定したりすることが可能になります。

 拘束を行う際の注意点として、位置合わせに使用した面や軸が、設計変更などによって存在しなくなると、エラーが発生し、位置が合わなくなることがあります。そのため、設計変更があってもなくならない要素を使って位置合わせをするのが理想です。

 拘束の具体的な使い方については、テルえもん直伝のYouTube動画をご覧ください(動画1)。

動画1 Autodesk Fusion【新機能】コンポーネントを拘束
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