童夢は、レーシングカーの開発で培った複合素材技術を応用し、カーボン製のチェロケースを製作した。このケースはチェリストの柴田花音氏のための特別仕様で、Zagatoの原田則彦氏がデザインした。
童夢は2025年10月24日、レーシングカー開発で培った複合素材技術を生かして、カーボン製チェロケースを製作したことを発表した。このケースはチェリストの柴田花音氏向けに製作したもので、デザイン監修は、Zagato(ザガート)のチーフデザイナーを務める原田則彦氏が担当した。
同プロジェクトは、TEAM GOH代表の郷和道氏の発案で、柴田氏が使用していたカーボンケースとレーシングカー素材の共通点に着目したことがきっかけだ。設計と製作は童夢が担当し、デザインは原田氏が監修した。また、OMP Racingが部品供給するなど、日伊の技術と感性を融合させた協業体制の構築が進んだ。
チェロケースの素材は、外装がフルカーボン製で、内装はイタリア製シルク素材をキルト加工した生地を使用した。ステアリングを模した持ち手やシートベルト素材のショルダーストラップなど、モータースポーツの要素をデザインに取り入れた。
ケースの構造は軽量かつ高剛性のモノコックで、300年以上の歴史を持つ楽器の保護に耐え得る強度と機能性を備えた。実用性にも配慮し、弓を4本収納できる仕様だ。
童夢は、「モータースポーツ技術が文化を支える」をテーマに掲げている。長年にわたりレース車両の構造解析を手掛けてきたエンジニアが、弦楽器の構造を理解して設計したことで、日本のカーボン技術とイタリアのデザインが融合したプロジェクトとなった。
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