豊田自動織機は、「Japan Mobility Show 2025」で、2輪で走行する人協調運搬ロボットのコンセプトモデル「LEAN」を出展した。
豊田自動織機は、「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー) 2025」(プレスデー:2025年10月29〜30日、一般公開日:同年10月31日〜11月9日、東京ビッグサイト)で、2輪で走行する人協調運搬ロボットのコンセプトモデル「LEAN」を出展した。
人協調運搬ロボットのコンセプトモデルであるLEANは、モノを持ち上げて運ぶ時の重心の変化や倒れる力を推定し、それを均衡させる力を車輪にかけるように制御することで、2輪ながらも安定した走行ができる。2輪で立っているため、常にバランスを保つように制御を行っており、障害物に当たったとしても“受け流す”ような動きが可能だ。また、2輪の利点を生かし、人と一緒に荷物を持って運ぶこともバランスをとりながら行える。
日本の工場では、人の移動のみを想定し、通路が狭い場合が多い。そのため、一般的なAGV(無人搬送車)やAMR(自律搬送ロボット)では通れない場合がある。また、狭いからこそAGVと人とぶつかるケースもあり、ぶつかった際の配慮など、安全面でも工夫が必要だ。「LEANは2輪走行であるため、そもそもの専有面積が小さく狭い通路でも通り抜けられる。また、ぶつかった際も力を逃がすので、大きな事故にはつながりにくい」(担当者)としている。
今回はコンセプトモデルで製品化の時期などは決まっていないが「豊田自動織機内の工場で実証を進めている。従来はコンベヤーで搬送していたような狭い生産ラインの一部をLEANに置き換えたことで、生産性が向上したケースなども確認できている。定期的に大量のものを運ぶにはAGVなどの方が適しているが、AGVのステーションから製造ラインまで10m以内の搬送などに効果を発揮する」(担当者)としている。
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