芝浦工業大学とケー・エフ・シーは、使用済み太陽光パネルからセレンを含むレアメタルを溶解し、微生物によるセレンの浄化回収再資源化に成功した。
芝浦工業大学とケー・エフ・シーは2025年10月6日、使用済み太陽光パネルからセレンを含むレアメタルを溶解し、微生物によるセレンの浄化回収再資源化に成功したと発表した。
今回の実験では、CIGS(銅インジウムガリウムセレン)半導体系の使用済み廃太陽光パネルからCIGSを溶解し、中和後にセレン酸還元微生物と反応させてセレンの回収に成功。これを簡易精製、乾燥、化学還元して、99.99%の高純度精製に成功した。
レアメタルの1種となるセレンは、半導体材料や太陽光パネルに使用されている。しかし、毒性があることから排水基準や土壌汚染に関わる環境基準値を定められており、浄化対象となっている。
太陽光パネルは2000年以降に普及し、経年劣化などで2030年以降に大量廃棄が予想される。同技術は、微生物によるセレン汚染水や汚染土壌の浄化、太陽光パネルからレアメタル回収再資源化する循環型社会形成への貢献が期待できる。
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