川崎重工とヤンマーパワーソリューションの舶用水素エンジンが4ストロークエンジンであるのに対し、単機で5000kW超と大出力をターゲットとしているジャパンエンジンは高圧直噴方式を用いた低速2ストロークエンジンとなっている。
水素燃焼解析モデルの構築による水素エンジンの性能予測や水素噴射系の設計は完了しており、2025年9月から舶用水素エンジンとしての組み立てを開始した。2026年春ごろから同社本社工場での陸上実証試験を始める。2027年1月には試験を終了して搭載船向けに出荷し、2028〜2030年度に実船実証を行う計画である。
3社の舶用水素エンジンの実船実証に向けては、船舶の規模に合わせたMHFSの開発も必要になる。現在の陸上実証試験に用いているMHFSは川崎重工の舶用水素エンジン向けの中型であり、今後はヤンマーパワーソリューション向けの小型MHFS、ジャパンエンジン向けのMHFSの開発を進めることになる。
なお、「舶用水素エンジンおよびMHFSの開発」のコンソーシアムでは、水素エンジンとMHFS、陸側から水素燃料を供給するためのバンカリング(船舶燃料供給)システムを一体提供し、非定常作業となるバンカリングの自動化を図っていく方針である。
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