作成する画面ができたので、具体的な画面設計書を作りましょう。画面設計書には、以下の内容を記述します。
ここでは、トップページを参考にして記述方法を示します。
画面レイアウトを下記に示す(図4)。
表示項目を表3に示す※1)。
項目名 | 種別 | 入力形式・表示 | 入力範囲 | エラー処理 |
---|---|---|---|---|
商品画像 | 画像 | クリック | - | - |
商品名 | テキスト | 表示 | - | - |
商品価格 | テキスト | 表示 | - | - |
本数 | 入力フォーム | 数値入力 | 1〜100 | 範囲外とならないように入力を制限する |
表3 表示項目 |
※1)一般的なECサイトでは、商品画像をクリックすると、商品詳細画面に遷移すると思います。今回は、簡易的なECサイトを例としたいため、商品画像をクリックすると、いきなりカート画面に遷移することとしました。
今回は、設計フェーズの概要と、トップページの画面設計書の作成方法について解説しました。画面設計書は、紙芝居のように処理の流れを可視化する文書です。画面を紙芝居のように説明して、発注側の要求をより引き出せるといいですね。
画面は、ユーザーの使用しやすさに直結する重要な機能です。おそらく、細かい注文を多く受けることになるでしょうが、フィードバックを取り入れ、ユーザーにとって「手触りがよく、使いやすい」ソフトウェアを目指しましょう。(次回に続く)
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人間環境大学 環境情報学科 教授(工学博士)
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