ホンダは、配送用電動アシストマイクロモビリティ「Fastport eQuad」のプロトタイプが「Red Dot Design Award 2025」のデザインコンセプト部門で、最高賞の「Best of the Best」を受賞したと発表した。
ホンダは2025年8月6日、配送用電動アシストマイクロモビリティ「Fastport eQuad」のプロトタイプが、「Red Dot Design Award 2025(レッドドット・デザイン賞 2025)」のデザインコンセプト部門で、最高賞の「Best of the Best(ベスト・オブ・ザ・ベスト賞)」を受賞したと発表した。
Fastport eQuadは、ライダーのペダル操作を電子的に動力へ伝える「ペダル・バイ・ワイヤ方式」と、ペダル操作を電力で補助する「ペダルアシスト駆動システム」を組み合わせた1人乗りの配送用マイクロモビリティだ。2026年夏ごろに本格的な量産を開始する計画で、複雑な交通環境や渋滞が多い都市部における物流のスピードと効率の向上に寄与することを目指し、自転車レーンでの走行を想定して設計されている。
洗練された意匠と、実際の使用環境における周囲との調和を意識したデザインを採用している。自転車をモチーフにしながら、通行者や道路環境を直感的に認識できるよう、透明素材を効果的に取り入れている。フロントガラスは、ライダーの視界を確保するとともに、外部からも運転席が見える仕様となっている。また、透過性のあるコンテナを採用することで、車両のボリューム感を視覚的に軽減することも狙っている。
さらに、電動二輪車の「EV Fun Concept」と「EV Urban Concept」が、デザインコンセプト部門で「Red Dot(レッド・ドット賞)」を受賞した。
EV Fun Conceptは、同社初となるスポーツモデルの次世代型電動二輪車だ。同社の二輪車として初めて固定式バッテリーを搭載する、中型排気量帯相当のネイキッドタイプのスポーツモデルとして、2025年度中の市場投入を予定している。スリムでシームレスなデザインを採用し、静かで圧倒的な加速力と軽快な走行性能を表現している。ガソリンタンク部分のボリュームを抑え、ダイナミックな水平基調のシルエットを実現。滑らかなボディーとメカニカルな機能部品を融合させ、機能美を引き立たせている。
EV Urban Conceptは、都市型電動モビリティとしてのありたい姿を一から再構築したコンセプトモデルだ。直感的なヒューマンマシンインタフェース(HMI)を備え、ソフトウェアとハードウェアが融合した新たなモビリティ体験をもたらす。「Precision of Intrinsic Design」というデザインテーマに基づき、機能を研ぎ澄ますことで生まれる本質的かつ精緻なスタイリングデザインを目指したという。
この他、二輪車の電動過給機付きV型3気筒エンジンのコンセプトムービー「New V3 Engine Concept Teaser」が、ブランド&コミュニケーションデザイン部門でレッド・ドット賞を受賞している。
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