DICグラフィックスがバイオマス度50%のUVインキ「BIOBRID」を発売。従来のUV印刷機でそのまま使用でき、紙器パッケージ印刷におけるカーボンニュートラルの実現に貢献する。
DICグラフィックスは2025年7月15日、バイオマス由来原料を高配合した、ハイブリッド型UVインキ「BIOBRID(バイオブリッド)」を発売した。50%という業界最高水準のバイオマス度(同社調べ)を達成している。これにより、紙器パッケージ印刷におけるカーボンニュートラル対応と品質向上を後押しする。
BIOBRIDは、バイオマス由来原料とUVインキ原料を融合させたインキと専用のUVOPニス「DC BIOBRID OPニス」をセットにした製品となる。従来のUV印刷機で使用でき、紙の曲げ加工時に起こるクラック(ひび割れ)を抑制する柔軟な塗膜特性を持つ。
DC BIOBRID OPニスと組み合わせることで擦れや汚れを防止できるため、製函時の罫割(けいわ)れ対策にも有効だ。また、高い光沢性と意匠性を両立し、金赤や緑、紫、白(白インキはバイオマス度30%)、耐性黄、耐性金赤、耐性紅などのカラーもラインアップしている。
政府が推進する「2050年カーボンニュートラルの実現」に向け、環境省では「グリーン購入法」の運用強化などを進めている。これにより、官公庁や自治体の印刷物で環境配慮型インキの採用が増加しており、同製品はこうしたニーズに対応する。DICグループでは、今後も循環型社会を目指し、持続可能なパッケージソリューションの開発を進める方針だ。
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