化粧品や食品など向けSaaS型SCMサービス開始、AIを活用した需要予測に対応:製造ITニュース
ザイオネックスは、化粧品や食品などの消費財取り扱い企業向けのSaaS型SCMサービス「PlanNEL for CPG」の提供を開始した。AIや統計的手法を用いたさまざまな機能を搭載する。
ザイオネックスは2025年5月22日、化粧品や食品などの消費財取り扱い企業向けのSaaS型SCMサービス「PlanNEL for CPG(Consumer Packaged Goods)」の提供を開始したと発表した。
同サービスは、同社が以前から提供してきた「PlanNEL」の機能拡充版だ。AI(人工知能)や統計的手法を活用し、さまざまなカテゴリーなどを組み合わせた需要予測と、気温や季節性などの時系列の需要影響因子を考慮した需要予測に対応する。新製品に対しては、類似製品のデータを利用した需要予測も可能だ。
また、各製品のライフサイクルに合わせた販売、生産計画や、ブランドおよび製品カテゴリーの担当者別需給計画策定、ロケーションの補充計画も策定できる。
販売傾向モデルを利用した需要予測の補正[クリックで拡大] 出所:ザイオネックス
流通ネットワークの設定[クリックで拡大] 出所:ザイオネックス
同社がこれまで携わってきた、化粧品や食品メーカーのSCM構築の経験を生かした業界向けテンプレートも用意した。さらに、今回同時に消費財メーカー向けの需給計画コンサルティングサービスの提供も開始する。
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