バンダイナムコホールディングスは、中期計画の始動に併せて脱炭素社会に向けた取り組みを加速する。これに伴い、バンダイナムコグループでは2030年度の脱炭素目標を前倒しする他、プラスチック使用量の削減とリサイクルの促進に向けた「バンダイナムコグループ プラスチック環境配慮方針」を策定した。
バンダイナムコホールディングスは2025年4月1日、中期計画の始動に併せて、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させ、2021年4月に策定したバンダイナムコグループにおける脱炭素計画を前倒しで進めることを発表した。
これに伴い、バンダイナムコグループは自社拠点における温室効果ガス(GHG)の排出量について、従来の2030年度までに2019年度比35%削減としていた目標を同50%削減に前倒し、2050年までにGHG排出量の実質ゼロ(カーボンニュートラル)を目指す。
バンダイナムコグループでは、これまでもプラスチックの循環利用や使用量削減に積極的に取り組んできたが、プラスチックの過剰利用、プラスチックごみ問題、ライフサイクル全体におけるCO2排出などに起因する社会的な要請を踏まえ、今回新たに「バンダイナムコグループ プラスチック環境配慮方針」を策定した。今後、同方針に基づき、これまで以上にプラスチック使用量の削減とリサイクルに注力していくという。
バンダイナムコグループ プラスチック環境配慮方針
バンダイナムコグループは、プラスチックが持つ有用性を生かし、より多くのエンターテインメントを生み出し続けていくため、持続可能なプラスチック利用に取り組んでいきます。
プラスチックが使い捨てられることで地球環境に大きな影響を及ぼしていることを重要な社会課題と考え、再生プラスチックや代替素材の活用および資源循環型社会の実現を目指し、企業として責任ある行動に努めます。
2025年度の主な活動予定として、バンダイナムコホールディングスでは「グループ全体および欧州におけるプラスチック、マイクロプラスチックの利用量の集計」「サステナビリティWEEKでのおもちゃ回収/リユース量の拡大」に取り組む。2026年度以降は「CSRD(企業サステナビリティ報告指令)対応を見込んだ調査などの実施(サプライチェーンの全体像の把握、プラスチック/マイクロプラスチックの利用状況のモニタリング、集計作業などの継続」を予定する。
また、2025年度および2026年度以降の各事業会社の活動予定として、「自社のプラスチック/マイクロプラスチック利用量の把握」「自社のKPI(重要目標達成指標)に沿った取り組みの推進」を掲げている。
既に、バンダイナムコグループでは、プラスチックの使用量削減や循環利用の促進に向けたさまざまな活動を実施している。
プラスチックの使用量削減に関する主な取り組みとしては、プラスチック代替素材の製品適用や梱包(こんぽう)材の削減および再資源化、景品袋の使用量削減などが挙げられる。プラスチックの循環利用に関しては、循環型社会の貢献を目指す「ガンプラリサイクルプロジェクト」での活動や「ガシャポン」用カプセルのリサイクル推進、ライブ/イベントにおける環境配慮などに取り組んでいる。
その他にも、官民一体で循環経済への取り組みを加速する「循環経済パートナーシップ(J4CE:Japan Partnership for Circular Economy)」への参加や、廃プラスチックの再資源化なども推進している。
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