ロームは、650V耐圧GaN-HEMTのTOLLパッケージ品となる「GNP2070TD-Z」の量産を開始した。高耐圧かつ高速スイッチングが求められる電源システムにおいて、小型化と省エネ化に貢献する。
ロームは2025年1月30日、650V耐圧GaN-HEMTのTOLL(TO-LeadLess)パッケージ品となる「GNP2070TD-Z」の量産開始を発表した。サンプル価格は3000円(税別)で、コアスタッフオンラインやチップワンストップなどから購入できる。
TOLLパッケージは、小型かつ高放熱でありながら、電流容量やスイッチング特性にも優れ、大電力対応が必要な用途での採用が進んでいる。
GNP2070TD-Zは、TOLLパッケージに第2世代のGaN on Siチップを搭載し、オン抵抗と入力容量の相関を示すデバイス性能指標が一般品のほぼ半分となる2.9を達成した。高耐圧かつ高速スイッチングが求められる電源システムにおいて、小型化と省エネ化に貢献する。
同製品の量産に関しては、ロームが自社のデバイス技術やノウハウを生かして設計、企画し、生産の前工程はTSMC、後工程はATXが担っている。なお、ATXとは車載向けGaNデバイスの生産においても協業を予定している。
ロームは2023年に第1世代の650V耐圧GaN-HEMTの量産を開始し、同GaN-HEMTとゲートドライバを統合したパワーステージICも製品化している。今回のTOLLパッケージ品の製品化により、さらなる小型、高効率化ニーズに応える。
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