Spatialは性能やワークフロー、自動化機能を改善した「2025 1.0」の一般提供を発表した。「3D InterOp」「ACIS」など、複数の製品ラインをアップデートしている。
Spatial(スペイシャル)は2024年11月19日(現地時間)、性能やワークフロー、自動化機能を改善した「2025 1.0」の一般提供を発表した。「3D InterOp」「ACIS」など、複数の製品ラインをアップデートしている。
3Dデータ変換のソフトウェア開発キット(SDK)となる3D InterOpでは、3Dデータインポートの性能が向上。並列処理と特定フォーマットのリーダーを最適化し、インポート時間は「SOLIDWORKS」で最大50%短縮、性能は「Solid Edge」で平均22%、「Inventor」で平均24%向上した。STEP、IGES、Parasolidなどネイティブの描画データを含まないファイルでは、インポートしたBREPのファセット処理性能が平均25%向上している。
また、「SOLIDWORKS Reader」のアセンブリカットフィーチャーサポートにより、押し出し穴などのアセンブリカットを正確にインポートできる。これにより設計意図が維持され、インポート後の手動調整を不要にした。3D InterOpのアドオン「Data Prep」の性能と堅牢(けんろう)性も改善した他、テスト用にパーツレベルのHidden Body Removal機能(外部から見えないボディの削除機能)を利用できる。今後、アセンブリレベルの機能提供も開始予定だ。
3DモデリングSDK「ACIS」では、複雑な金属加工タスクの自動化とスライス操作の性能向上を図った。自動曲げ戻しにより板金ボディの曲がりを自動検出し、平面に展開する。スライス機能の性能については、2つの新APIにより、ソリッドボディで最大60%、板金ボディで最大50%向上した。
3Dジオメトリカーネル「CGM」には、中立面オペレーターに絶対オフセットモードを追加した。ボディの片方の表面をオフセットすることで、中立面を生成する。均一な厚さを持つパーツに対し、堅牢かつ高性能になるよう設計されている。
他に、スライバ面のメッシュ品質やボリューム近接レイヤー生成を改善。3DモデラーのACIS、CGM、CSM-CVM、CDSで「Linux ARM」をサポートした。3D InterOpでもLinux ARMのサポートをプレリリースしている。
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