日立市と日立製作所は2035年における同市の公共交通の将来像を発表した。
日立市と日立製作所は2024年11月22日、スマートシティーの実現に向けた共創プロジェクトの一環で、2035年における日立市の公共交通の将来像を発表した。交通の課題解決だけでなく、移動の活性化による街のにぎわい創出を目指し、「多様な移動手段を組み合わせた誰もが移動しやすいまち」をグランドデザインとした。
グランドデザインには、多様な公共交通の経路を検索する統合アプリや、自宅から最寄りのモビリティハブ(さまざまな交通手段との接続/乗り継ぎ拠点)までをつなぐ高齢者向けの次世代モビリティなどで市民の移動を活性化する様子を盛り込んだ。通勤者向け次世代モビリティによる渋滞緩和の他、歩行者もモビリティ利用者も安全安心に移動できるシーンも描かれている。
グランドデザインを描くに当たって、自動運転技術の進化やライドシェアの導入などの社会潮流、技術発展、日立市の地域公共交通計画などを踏まえて、市民向けのワークショップを継続的に実施。2035年の理想的なビジョンをイメージしてもらいながら、次世代モビリティや統合アプリの導入など利用シーンや移動サービスを具体化した。さらに、日立市の交通事業者や有識者の意見も取り込んだ。
グランドデザインとして公開することにより、市民参加型でステークホルダーの意見やアイデアを幅広く集め、今後の共創プロジェクトの施策検討に生かす。
グランドデザイン実現に向けた第1弾として、自動運転車など次世代モビリティの実証実験を日立市内で開始する。2024年12月7〜8日に日立駅前の新都市広場周辺で「ひたち次世代モビリティフェス」というイベントを開催し、高齢者や通勤者向けの新たな移動手段の導入可能性を検討する実証を行う。
イベントでは、歩道を自動走行するベンチ型モビリティや、歩道で運転する立ち乗り型/座り乗り型のパーソナルモビリティ、車道を走行する電動キックボード、車道を自動走行するカート型モビリティに試乗できる。自動運転車の展示も行う。
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