――20周年記念で、メモリアル動画を3つ公開されています。それを見て、やはり紙の写真はクラフトするというか、デザインして飾る、あるいは人に渡す、残すというような、「手作り文化」と深い関わりがあると思いました。貴社ではこうした文化をどう捉えていらっしゃるのでしょうか。
牛谷氏 写真をデザインするというニーズの原点はプリクラ時代にまでさかのぼれると思います。もちろんそれとは別に、子どもの成長記録としてのアルバムを作る中で、工夫し出したら止まらず、ということもあったと思います。これも、クラフト文化の1つだと思います。
またL版だけでなく、もう少し小さいサイズの写真を手帳などに切り貼りする楽しみ方も出てきています。若い方を中心にそうしたニーズは、どんどん顕在化しているように感じています。記録目的とか、人と見せ合うためのものなど形態はさまざまですが、こうした文化はここ10年ほど続いてきているのではと思います。
――さまざまな楽しみ方が出てきている中で、フォトプリンタのハードウェアに求められる仕様も、一般の家庭用プリンタとはちょっと違ってきているんじゃないかと思います。
牛谷氏 そうですね。出力する用紙のサイズ感などはその最たる例かもしれません。写真を人に送って楽しむといった用途を想定した場合、日本だとL版、海外ではポストカードサイズがちょうどいい、という感覚になるかと思います。
ただ最近、写真を手帳に貼るなど使い方がどんどん多様化しています。クレジットカードサイズもあれば、インスタグラムの影響でスクエアの写真も人気が出てきました。ちょっと小さなサイズの方が使いやすいよね、という認識も広がっています。
それもあり、CPシリーズではその両方のニーズをサポートしつつ、より手軽に持ち運びできるスクエアサイズが出せる「QX」というシリーズを投入しています。
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