エレキギターのコンセプトモデルと体験型インスタレーションが独デザイン賞受賞デザインの力

ヤマハは、ドイツのデザイン賞「Red Dotデザイン賞2024」のデザインコンセプト部門で、エレキギターのコンセプトモデル「アップサイクリングギター」と体験型インスタレーション「e-plegona」が受賞したと発表した。

» 2024年07月11日 09時00分 公開
[MONOist]

 ヤマハは2024年6月25日、ドイツのデザイン賞「Red Dotデザイン賞2024」のデザインコンセプト部門で2製品が受賞したと発表した。エレキギターのコンセプトモデル「アップサイクリングギター」と、ヤマハ発動機と共同制作した体験型インスタレーション「e-plegona(エプレゴナ)」が受賞している。

 Red Dotデザイン賞は、ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催し、プロダクトデザイン、ブランド&コミュニケーションデザイン、デザインコンセプトの3部門で構成される。プロダクトデザイン部門では、同社の電子ピアノ「CSP-295」など3製品が受賞した。

 開発段階の製品を評価するデザインコンセプト部門では、2製品が受賞。受賞製品のうち、アップサイクリングギターは、楽器製造の過程で発生した未利用材をアップサイクルし、新たな価値や魅力を持つ楽器を生み出すプロジェクトから誕生した。モデル「マリンバ」はマリンバの音板に使用するローズウッドを、モデル「ピアノ」はピアノ用のスプルース、カバ、メイプルなどの未利用材を使用している。

コンセプトモデル「アップサイクリングギター」 コンセプトモデル「アップサイクリングギター」。左から、モデル「マリンバ」、モデル「ピアノ」[クリックで拡大] 出所:ヤマハ

 また、e-plegonaは、プレイヤー2人がペアとなり、非言語的かつ直感的な意思伝達を繰り返しながら体験するインスタレーションだ。同社とヤマハ発動機のデザイン部門が、研究パートナーのマーク・チャンギージー博士、カリフォルニア工科大学と共同で進めている感動体験の研究成果に基づいて開発した。

体験型インスタレーション「e-plegona」 体験型インスタレーション「e-plegona」[クリックで拡大] 出所:ヤマハ

 感情の揺れを非言語的で直観的なコミュニケーションで人工的に発生させ、ジャズの即興演奏のような人と人の一体感を生み出す。さらに、人が楽器やオートバイに対して感じる一体感と、そこから生まれる感動を疑似体験できる。

体験のイメージ 体験のイメージ[クリックで拡大] 出所:ヤマハ

 同社は、2017年に音を奏でる電動アシスト車いす「&Y(アンディ)01」で同賞を受賞。今回の受賞により、デザインコンセプト部門では累計3件の受賞となった。

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