三菱電機は、大容量インバーターシステムで使用する「産業用LV100タイプIGBTモジュール」に関して、検証データ提供サービスを開始する。同データを活用することで、試作機を開発する際の業務負荷を軽減できる。
三菱電機は2024年6月6日、太陽光発電システムなどの大容量インバーターシステムで使用する「産業用LV100タイプIGBTモジュール」に関して、設計情報やパワー半導体モジュールなどの検証データを提供するサービスを同年6月28日に開始すると発表した。試作機を開発する際の業務負荷を軽減する。
大容量インバーターシステムに採用されるパワー半導体モジュールの標準外形として、100×140mmサイズの産業用LV100タイプIGBTモジュールが普及している。同サービスでは、同社設計のインバーター試作機に同モジュールを3並列に搭載した場合のデータを提供する。
提供データは、インバーター試作機の構成部品リストや部品レイアウト、電気配線などの設計情報の他、パワー半導体モジュールなどの熱、短絡保護、電流バランス、サージ電圧といった実機評価やCAE解析による検証データも含まれる。
これらのデータを、インバーターシステム試作機を開発する企業が活用することで、部品選定から設計、製造、検証までの業務負荷を大幅に軽減できる。さらに、自社の設計基準で製作する際の設計精度向上にも寄与する。
同社が設計したインバーター試作機「CM1200DW-34T搭載スタック」は、外形サイズが795×423×289mm、重量は65kg。再生可能エネルギーを主用途とし、システム容量は2MW。トポロジーは2レベルインバーター、1スタックは3相インバーターの1アームに該当する。直流電圧〜1100V、想定システム電圧AC 690V(±10%)、IGBT仕様はCM1200DW-34T(1700V/1200A)×3並列となっている。
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