イオンで不要な衣類を回収しリサイクルする事業がスタートリサイクルニュース

チクマはイオンリテールと連携し、不要な衣類を回収、リサイクルして新たな衣類や資源として再生する取り組みを実施する。衣類のサーキュラーエコノミーを進めることで、廃棄物削減に貢献する。

» 2024年06月04日 11時00分 公開
[MONOist]

 チクマは2024年5月22日、イオンリテールと連携し、不要な衣類を回収、リサイクルして新たな衣類や資源として再生する取り組みを実施すると発表した。衣類のサーキュラーエコノミーを進めることで、廃棄物削減に貢献する。

 イオン、イオンスタイル(約290店舗)の衣類売り場に、綿100%、ポリエステル100%、その他混紡品の3つの回収ボックスを置き、来店した消費者が自分で不要な衣類を素材別に分別する。設置期間は、同年5月24日〜6月9日の17日間となる。

 回収した衣類は、チクマの関連会社であるエヌ・シー・エス(NCS)にて繊維原料や自動車の内装材料などに再生し、新たな製品として有効活用する。

キャプション 衣類の回収ボックス 出所:チクマ

 チクマは、北九州市とNCSとの官民共同で「チクマノループ」という古着回収リサイクル事業を進めている。今般、イオンリテールとの協業で衣類の分別回収を始めるに当たり、チクマが2004年から提案している「服育」理念も消費者に発信することとした。服育は、衣服を通して社会性や環境問題、健康や文化などへの理解を深め、「生きる力」や「豊かな心」を育成しようという取り組みだ。

キャプション 「服育」の取り組み[クリックで拡大] 出所:チクマ

 繊維業界では、衣類の大量廃棄や製造プロセスで排出するCO2などの問題がフォーカスされている。特に廃棄量の大部分を占める、一般家庭で不要となった衣類の有効活用が急務となっている。しかし、衣類回収やリサイクルには多くの課題があり、不要な衣類はほとんどが再利用されずに一般廃棄物として埋め立てもしくは焼却処分されている。

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