VIA Technologies(VIA)は、「第27回 組込み/エッジ コンピューティング展(ESEC)【春】」において、MediaTekのIoT向けプロセッサ「Genio」を搭載する組み込みソリューションを紹介した。
VIA Technologies(VIA)は、「第33回 Japan IT Week【春】」(2024年4月24〜26日、東京ビッグサイト)内の「第27回 組込み/エッジ コンピューティング展(ESEC)【春】」において、MediaTekのIoT(モノのインターネット)向けプロセッサ「Genio」を搭載する組み込みソリューションを紹介した。
今回展示したのは、ハイエンドの「Genio 1200」、ミッドレンジの「Genio 700」、ローエンドの「Genio 350」を搭載する、SOM(System on Module)、評価ボードの「VAB」、ボックスコンピュータ「ARTiGO」のラインアップである。
Genio 1200とGenio 700はオクタコアだが、Genio 1200は「Cortex-A78」×4コアと「Cortex-A55」×4コア、Genio 700はCortex-A78×2コアとCortex-A55×6コアと構成が異なる。AI(人工知能)処理性能は、Genio 1200が4.8TOPS、Genio 700が4.0TOPSでそれほど大きな差はない。一方で、最大搭載メモリ容量(LPDDR4X)がGenio 1200の16GBに対してGenio 700は8GBであり、I/OでGenio 1200は4Kインタフェースを2つ持ち、PCIe 3.0にも対応するなど周辺回路で違いがある。
なお、Genio 350はCortex-A55×4コアのみのクアッドコア構成で、AI処理性能は0.3TOPSとなっており、より省電力で低コストが求められる用途向けとなっている。
MediaTekはスマートフォン向けプロセッサで業績を拡大しており、近年ではIVI(車載情報機器)向けの事業展開も広げようとしている。IoT向けへの注力を始めたのは2020年代に入ってからで、Genioはそのためのプロセッサのラインアップとなる。「少量多品種が基本となるIoT向けは、スマートフォンとはビジネスモデルが大きく異なる。そこで、同じ台湾企業としてMediaTekのIoT向けの事業展開を支援すべく、2022年ごろからGenioを搭載する組み込みソリューションのラインアップを拡充してきた。日本国内でも、ハイエンドではサイネージ端末、ミッドレンジではPOSレジ端末、ローエンドでも個人認証端末などで採用が始まっている」(VIAの説明員)としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.