国土交通省は配車アプリのデータに基づくタクシーの不足車両数を発表した。営業区域ごとに、配車アプリでのマッチング率90%を確保するために必要な車両数を算出した。
国土交通省は2024年4月26日、配車アプリのデータに基づくタクシーの不足車両数を発表した。営業区域ごとに、配車アプリでのマッチング率90%を確保するために必要な車両数を算出した。
調査の対象としたのは、札幌、仙台、さいたま、千葉、大阪、神戸、広島、福岡の8カ所。この8カ所の地域では、タクシー事業者に対して意向調査を実施した上で、自家用車活用事業を順次許可していく。自家用車活用事業は、タクシー事業者の管理下で地域の自家用車や一般ドライバーによって有償で運送サービスを提供できるようにする制度だ。
札幌市や江別市、北広島市などをカバーする札幌エリアでは、タクシーが不足するのは土日の午前1〜4時台で、不足は110台だった。仙台市をカバーする仙台市エリアは、金曜の午後4〜7時台に50台、土曜日の午前0〜3時台に30台が不足する。さいたま市や川口市が含まれる県南中央エリアは、火曜から金曜の午前0〜5時台に140台、金曜から日曜の午後5時台から翌朝午前6時台に580台が足りない。
千葉市や四街道市をカバーする千葉エリアは、土日の午前0〜3時台に110台が不足。大阪市や豊中市、東大阪市などが含まれる大阪市域エリアは、土曜の午前0〜3時台に420台、金曜と土曜の午後4〜7時に240台が不足する。神戸市や尼崎市、西宮市などの神戸市域エリアは、水曜と金曜の午前0〜3時台に100台、金曜と土曜の午後5時から翌朝午前5時まで510台が不足。
広島市や廿日市市などが含まれる広島エリアは、月曜から木曜の午後4〜7時台に100台、金曜と土曜の午後4時台から翌午前3時台が220台、日曜の午後4〜8時に70台が不足する。福岡市や春日市、大野城市などが含まれる福岡エリアは、月曜から木曜の午後4〜9時に220台、金曜と土曜の午後4時台から翌午前5時台が520台、日曜の午後3〜9時台が230台の不足となる。
数値は2023年10月1日〜12月31日の各社の配車アプリのデータに基づく(札幌は2023年4月1日〜6月30日のデータとなる)。自家用車活用事業を実施する場合は不足車両数の5割を各社に配分し、残りの5割は不足車両数を見直すタイミングで一定数を各社に配分する。
東京や神奈川、名古屋、京都でも国土交通省は同様の調査を行い、2024年3月に結果を発表している。東京の特別区や武蔵野市、三鷹市が含まれる特別区・武三エリアは、土曜の午前0〜4時台に2540台が不足し、平日の午前7〜10時台も1780台が不足するなどマッチング率90%までの不足車両数が多い。
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