島津製作所は電動化が進む特装車両向けの電動油圧システム「e-Hydro」を開発した。
島津製作所は2024年4月4日、電動化が進む特装車両向けの電動油圧システム「e-Hydro(イーハイドロ)」を開発したと発表した。
特装車両や建設機械、農業機械などは油圧で重量物を動かしている。これらの車両でもカーボンニュートラルの達成が要求され、電動パワートレインの採用が進んでいるが、EV(電気自動車)化すると油圧ポンプの動力源であるエンジンが使えなくなるのが課題だ。
特装車両などはバッテリーの搭載量には限りがあるため、油圧ポンプ用モーターの高効率化が求められているという。油圧ポンプは効率向上だけでなく、EV化で運転音が静かになるのに合わせた静音性も要求される。
開発した電動油圧システムは、油圧ギアポンプと専用モーター、制御ユニットで構成される。油圧技術の知見を生かしてカスタマイズし、省スペース化と消費電力の抑制を図った。エンジン車と同等以上の作業機の操作性や作業効率を実現するとしている。ギアポンプから吐き出される作動油の吐出圧力脈動を抑えた静音油圧ポンプの採用により騒音も低減した。
今後も市場や顧客ニーズに合わせて製品を改良するとともに、IoT(モノのインターネット)を組み合わせた新サービスも提供する。
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