Cadence Design Systemsは、AIを採用した熱設計解析ソリューション「Cadence Celsius Studio」を発表した。電気と熱の協調解析、電子機器の冷却機構解析、熱応力解析を統合している。
Cadence Design Systems(ケイデンス)は2024年1月31日(現地時間)、電子システム向けに、AI(人工知能)を採用した熱設計解析ソリューション「Cadence Celsius Studio」を発表した。1つの製品に、電気と熱の協調解析、電子機器の冷却機構解析、熱応力解析を統合している。
Cadence Celsius Studioは、2.5D、3D-ICとICパッケージングの熱解析、熱応力解析、プリント基板やアセンブリ全体を対象とした電子機器の冷却に対応する。形状の簡略化や補正、変換なしで、同時に並行して、設計、解析、製品パフォーマンスを最適化できる。
電気系CADと機械系CADを統合しており、合理化したワークフローで迅速かつ効率的にインデザイン解析ができる。また、Cadence Optimality Intelligent System ExplorerのAI技術を搭載し、大規模なシステムを高精度でシミュレーションできる。
さらに、ICチップ内の電源配線などの微細構造から、プリント基板を実装する筐体のような大規模の構造までモデリングできる。マルチステージ解析にも対応し、単一パッケージ上におけるマルチダイ積層の3D-ICの反りに対応する。
有限要素法(FEM)と数値流体力学(CFD)の組み合わせにより、チップからパッケージ、基板、最終製品までシステム全体の熱解析が可能だ。
さらに、同社のインプリメンテーションプラットフォームであるVirtuoso Layout Suite、Allegro X Design Platform、Innovus Implementation System、Optimality Intelligent System Explorer、AWR Design Environmentなどとの連携に対応する。
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