次世代CFDソルバーを提供するマルチフィジックス解析向け統合ソリューション:CAEニュース
ケイデンス・デザイン・システムズは、自動車やターボ機械、船舶、航空宇宙といったさまざまな市場に向けて、マルチフィジックスシミュレーションのパフォーマンスと精度を大きく向上させる包括的な数値流体力学(CFD)ソリューション「Cadence Fidelity CFD Software」を発表した。
ケイデンス・デザイン・システムズは2022年4月19日(米国時間)、自動車やターボ機械、船舶、航空宇宙といったさまざまな市場に向けて、マルチフィジックスシミュレーションのパフォーマンスと精度を大きく向上させる包括的な数値流体力学(CFD)ソリューション「Cadence Fidelity CFD Software」(以下、Fidelity CFD)を発表した。
ケイデンス・デザイン・システムズはマルチフィジックスシミュレーションのパフォーマンスと精度を大きく向上させる包括的なCFDソリューション「Cadence Fidelity CFD Software」を発表した[クリックで拡大] 出所:ケイデンス・デザイン・システムズ
Fidelity CFDは、高次精度解法、高精度乱流シミュレーション、大規模計算高速化を特長とする次世代流体解析ソルバーを提供し、自動車の空気抵抗の解析において、従来のCFDソルバーよりも解析精度を最大10倍改善するとともに、高精度なシミュレーションのターンアラウンドタイムを従来の数週間から1日以内へと大幅に短縮できるという。
また、Fidelity CFDは同社が買収したNUMECAとPointwiseそれぞれの流体分野における専門知識や技術、そして、同社が独自に蓄積してきた演算処理ソフトウェアの専門知識をベースに開発されており、CFDエンジニアが合理的なワークフローでマルチフィジックスシステムのシミュレーションを実行する上で必要となる技術を全て統合したソリューションになっている。
例えば、船舶に対応した「Fidelity Marine」や、ターボ機械に特化した「Fidelity Turbo」、その他多様なアプリケーションに対応したソリューションを提供。さらに、車両開発における風切り音への対処や、次世代航空機デザインの飛行エンベロープの拡大、風力タービン/ガスタービンで生成される電力の最適化、船舶の燃料消費の削減などに対応することが可能となり、高精度なシミュレーションの実現を維持しながら、開発ターンアラウンドタイムを大幅に短縮できるという。
特に、Fidelity CFDソフトウェアに含まれるNUMECAとPointwiseのメッシュ生成技術は、自動車、ターボ機械、航空宇宙産業の主要顧客に重要な機能を提供するとしている。同社は「Fidelity Pointwise Meshing」のリリースによって、民間/軍用航空機や宇宙ロケット周りの流れ場のメッシュ作成を、最大3倍まで加速できるとしている。
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