Synopsysは、Ansysを約350億米ドル(約5.1兆円)で買収すると発表した。買収完了はAnsys株主および規制当局の承認などを経て、2025年上半期を予定する。
EDA大手のSynopsys(シノプシス)は2024年1月16日(米国時間)、CAEソリューション大手のAnsys(アンシス)を買収することで最終契約を締結したと発表した。買収額は約350億米ドル(約5.1兆円)となる。
SynopsysのEDAソリューションとAnsysのシミュレーション/解析ソリューションの統合、AI(人工知能)活用により、シリコンレベルからシステムレベルまで広範にカバーする包括的な設計ソリューションを提供する。
今回の買収合意は、7年間にわたるSynopsysとAnsysとの良好なパートナーシップを次のステップに進めるものだという。両社はともに補完性の高い事業と大きな成長機会を有しており、統合によってSynopsysが掲げるシリコンtoシステム戦略を強化し、中核を担うEDA分野に加え、これまでAnsysが存在感を発揮してきた自動車、航空宇宙をはじめとする成長市場でのビジネス展開を加速させる。
業界大手2社の統合により、SynopsysのTAM(Total Addressable Market:獲得可能な最大市場規模)は現在の1.5倍となる約280億米ドル(約4.1兆円)に拡大する見込みで、2023年度から2028年度までの年平均成長率は11%で成長する見通しだとする。
なお、今回の買収は、Ansys株主および規制当局の承認などを経て、2025年上半期に完了する予定だ。
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