島根島津は、医用機器部品の塗装および溶接工程の自動化で製造DXを進めた新棟の開所式を開催した。塗装生産能力は、新棟の自動化によって従来比で1.5倍となる。
島津製作所は2023年12月18日、島根島津が同日、新棟の開所式を開催したと発表した。医用機器部品の塗装および溶接工程の自動化で製造DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めた新棟が加わったことで、島根島津の塗装生産能力は従来比1.5倍となる。
島根島津は、島津製作所の医用機器事業部が開発するX線撮影装置の製造子会社。新棟には総額9.7億円を投資し、2023年1月に竣工した。面積は1500m2で、1つの生産ラインで、一般撮影システムやX線TVシステム、回診用X線撮影装置などに必要な多数の部品を塗装する。
塗装工程間の部品移動の完全自動化と自動塗装機の導入に加え、無線自動識別(RFID)タグを用いた部品ごとに異なる作業指示、AI(人工知能)を用いた間違いの自動検出に対応する。
また、塗料の無駄な廃棄を無くすリサイクルシステムを導入。溶接工程はロボットを導入することで、品質の均一化、生産性の向上、作業負担の軽減を可能にした。
今後は、AIによる品質検査を塗装工程に導入する予定だ。さらに、一部残っている人手による塗装のロボット化を実施し、部品製造の完全自動化を目指す。
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