イグスは、低コスト協働ロボット「ReBeL」の日本での本格販売を開始した。高機能ポリマー製で軽量のため、壁付けや天吊り設置ができる。日本での販売強化に際し、操作画面の日本語表示に対応した。
イグスは2023年11月30日、ドイツで開発された低コスト協働ロボット「ReBeL(リベル)」の日本での本格販売を開始した。価格は、6自由度の「REBEL-6DOF-01」が119万7273円となっている(税込、内蔵型コントローラーやティーチングソフトウェアを含む)。
ReBeLは独自開発した高機能ポリマー製で、6自由度のREBEL-6DOF-01は本体重量が約8.2kgとクラス最軽量だ。そのため、従来の金属製ロボットでは困難な壁付けや天吊りでも設置できる。また、ReBeLは制御システム付きか無しかを選択可能で、4自由度ロボットも用意されている。
これまでのグローバル仕様では、ソフトウェアの操作画面が英語版のみだったが、日本での販売強化に際し、日本語表示に対応した。さらに、品質や安全性の高さが求められる日本市場に向けて、国際的な第三者認証機関による「ISO TS15066 2017:4」に準拠した試験で、協働ロボットとしての適合性を確認した。
ロボットへの動作教示法はシンプルで、無料で公開しているティーチングソフトウェア「iRC」上にロボットを3D表示し、ソースコード不要かつドラッグ&ドロップのような感覚で動作を組み込める。また、同ソフトは導入前の動作シミュレーションにも対応する。さらにROS(ロボット開発用オープン型ソフトウェアプラットフォーム)に対応しており、他のアプリケーションにも適合可能だ。
イグスでは、既存設備を基に低コストで自動化し、生産性を向上する製品を「LCA(ローコストオートメーション)」と称している。同社は同年1月、東京本社内にロボットが実際に動作する様子を体感できるLCAセンターを開設した。ReBeL拡販のための専門チームも立ち上げている。
同社によると、ReBeLは同年11月時点で、製造現場のほか、研究開発や製品の試験現場などでの導入事例が増えているという。今後、教育分野や飲食業などサービス分野での幅広い活用や採用が見込まれる。
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