山本さん 良かった点としては先ほどお話ししたように「教育」を中心にしたチームの土台作りを進められたこと。形としてはなかなか表れないとは思うのですが自分としては尽力できました。反省点としては、2022年の秋に私がリーダーになった時、右も左も分からない状態で本大会に向けての新プロジェクトが立ち上がるので、結構チーム内がバタバタします(毎年秋、つまり大会終了直後にリーダー交代するチームがほとんどです)。その中でリーダーとしての采配を振らなきゃならないのですが、どうしてよいかが分からずに初動の遅れが出たり、目標設定がブレたりしてしまったところが私としての反省点です。
筆者 どうもありがとうございました。明日のエンデュランスは朝一番のスタートですが、健闘を祈っています。
静岡大学は翌日のエンデュランス審査で前半の10周を順調にクリア。ドライバー交代もスムーズに行えたものの、13周目の4分の1付近で電気系統のトラブルでストップ。総合27位、EV部門4位となりました。これからもECOMをはじめ、桜井製作所、国本工業、ジーアクト、ローランドDGと、私とかかわりのある地元製造業の多くがスポンサーとして支援し続けます。EV3年目となる次回は2023年の経験が生かされ、さらに強いチームになることでしょう。
筆者 京都大学フォーミュラプロジェクトリーダーの加藤雅大さんにお聞きします。ここまでの動的審査の結果はいかがでしたか?
加藤さん アクセラレーションではクイックシフターが動作せず、シフトアップができなかったのでタイムが伸びませんでした。スキッドパッドは2023年から電子制御スロットルを載せるつもりが間に合わず、出走できませんでした。オートクロスは通常のワイヤ式スロットルを使って出場し、走り込みが足りないものの7位に入れたので、エンデュランスもこのままいく予定です。
筆者 新たな技術にはトラブルはつきもの、でもそこからの学びは大きい、というかトラブルや失敗からしか学べませんよね。あれ? エンジン縦置きですね?
加藤さん はい、クランクシャフトから直接動力を取り出し、チェーンドライブよりも伝達効率の良いシャフトドライブを採用しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.