Armの「Cortex-M85」コアを搭載した32ビットマイコンを発売組み込み開発ニュース

ルネサス エレクトロニクスは、32ビットマイコン「RAファミリ」に「Arm Cortex-M85」を搭載した「RA8シリーズ」を追加した。第1弾として「RA8M1」を発売し、量産を開始した。

» 2023年11月17日 14時00分 公開
[MONOist]

 ルネサス エレクトロニクスは2023年10月31日、32ビットマイコン「RAファミリ」に、動作周波数480MHzの「Arm Cortex-M85」を搭載した「RA8シリーズ」を追加したと発表した。その第1弾として「RA8M1」を発売し、量産を開始した。

キャプション 「RA8M1」イメージ[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

 RA8シリーズは、CPU性能の指針となるCoreMarkのスコアで6.39CoreMark/MHzを達成。最大動作周波数は480MHzなので、3000CoreMark以上の高い性能を備える。ArmのMプロファイルベクトル演算拡張機能「Arm Helium」テクノロジーを採用しており、「Arm Cortex-M7」搭載のマイコンに比べてDSP(デジタル信号処理)やML(機械学習)の処理性能を最大4倍向上できる。

 ルネサス独自のセキュリティIP「RSIP-E51A」を搭載し、最先端の暗号に対応するアクセラレーターやセキュアブートを提供する。セキュリティ機能として、変更不可能なイミュータブルストレージ、Decryption-On-The-Fly(DOTF)対応のOctal SPI、セキュア認証デバッグ、改ざん防止などを備える。

 また、低い動作電流と待機電流、複数の低消費電力モード、電源ドメインの分離、低電圧動作、高速ウェイクアップなどにより、システム全体の低消費電力に寄与する。

 第1弾製品となるRA8M1は、2MBまたは1MBのフラッシュメモリと、1MBのSRAMを搭載する。CAN-FDやイーサネット、USB FS/HS、16ビットのカメラインタフェース、I3Cなどに対応。パッケージは、100、144、176ピンのLQFP、224ピンのBGAを用意する。評価キット「RTK7EKA8M1S00001BE」も提供している。

⇒その他の「組み込み開発ニュース」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.