富士キメラ総研は、各種センサーの用途別の市場や技術、メーカーなどの最新動向の調査結果を「2023 センサーデバイス関連市場総調査」にまとめた。市場は2029年までに12兆1860億円に達すると見込んでいる。
富士キメラ総研は2023年9月8日、各種センサーの用途別の市場や技術、メーカーなどの最新動向を調査し、その結果を「2023 センサーデバイス関連市場総調査」として発表した。
センサーデバイスの世界市場は、2029年までに12兆1860億円に達し、2022年比で157.9%増加すると見込まれる。これまでスマートフォン向けが市場をけん引してきたが、市場の飽和により市場構造が変化すると予想。今後は自動運転車やスマートグラス、ヘッドマウントディスプレイなどのXR機器、IoT(モノのインターネット)導入が進む産業分野向きの市場が伸びると予測する。
注目市場として、機械・物理分野の光ファイバーセンサーや環境分野の温度センサー、光・電磁波分野のLiDARを挙げる。
光ファイバーセンサーは、建造物のモニタリングなど計測用途での検討が多く、2029年は2022年比154.4%増の695億円と予測する。温度センサーは、EVの普及による温度監視や管理、ウェアラブルデバイス、医療分野での伸びが予想され、同141.3%増の855億円と予測。空間情報をスキャンするLiDARは、同12.4倍の7741億円と予測しており、将来的に自動運転レベル4、5対応車両の普及が市場をけん引すると見ている。
同調査は、33品目のセンサーデバイスと関連製品を対象とし、2023年4〜7月に実施。同社の専門調査員によるヒアリングと関連文献、データベースを活用して調査した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.