最後に、プログラムを入れます(リスト1)。今回は、以下の動作をするものです。
'自動集計を実行するプログラム Option Explicit '集計ボタンを押したときに動作する Sub ボタン1_Click() Dim dataSheet As Worksheet 'ベースのデータシート Dim copyWb As Workbook '外部データのワークブック Dim copySheet As Worksheet '自動集計アプリのワークシート Dim rowMax As Long '最大行数 Dim File As Variant Set dataSheet = Sheets("データシート") 'CSVファイルを開く File = Application.GetOpenFilename( _ FileFilter:="CSVファイル,*.csv,全てのファイル,*.*", _ FilterIndex:=1) 'キャンセルを押した場合はプログラム終了 If File = False Then ' MsgBox "プログラムを終了します" Exit Sub End If '外部データのファイルを開く Set copyWb = Workbooks.Open(Filename:=File) '外部データのシートを設定 Set copySheet = copyWb.Worksheets(1) '外部データの最大列数を取得 rowMax = copySheet.Cells(Rows.count, 1).End(xlUp).Row 'A1からD列の最大行数分のデータをコピーする copySheet.Range("A1:D" & rowMax).Copy '自動集計アプリにデータを貼り付ける dataSheet.Cells(1, 1).PasteSpecial xlPasteValues ' 開いた外部データをクローズする dataSheet.Range("E1").Value = "国語の平均点" dataSheet.Range("E2").Value = "国語の平均点未満の生徒数" Dim avg As Double Dim score As Range Dim scoreRange As Range '点数データの範囲を設定 Set scoreRange = Range("B2:B" & rowMax) '平均点を算出する avg = Application.WorksheetFunction.Average(scoreRange) '平均点をF2セルに表示する dataSheet.Range("F1").Value = avg '平均点未満の人数をカウントする Dim count As Long count = 0 For Each score In scoreRange If score.Value < avg Then count = count + 1 End If Next score 'F3セルに平均点未満の人数を表示する dataSheet.Range("F2").Value = count End Sub
最後に、作成した自動集計アプリの実行結果を確認します。
タイトルシートにあるボタンをクリックし、プログラムを実行しましょう(図14)。
図14のボタンを選択すると、プログラムを実行し、ファイルダイアログを表示します(図15)。
図15の画面で、準備で作成した「集計データ.csv」を選択し、「開く(O)」を選択します。
データシートにある集計結果を確認します(図16)。
図16に示す通り、「データがコピペできている」「国語の平均点」「国語の平均点未満の生徒数」「散布図の描画」が表示できればアプリは完成です。
今回は、前回に引き続き、VBAを使った自作ツールの作成例を紹介しました。自分の業務に合わせて自作ツールが作成できると、効率的に業務ができます。ぜひ、業務効率化の道具箱に入れていただき、作業次第では自分でツールを作ることも検討していただければと思います。
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東海大学 大学院 組込み技術研究科 非常勤講師(工学博士)
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