ヤマハ発動機は、表面実装機の新製品「YRM20DL」を同年4月3日に発売すると発表した。デュアルレーンの採用で多品種少量生産に対応する他、高速高精度化を実現し、車載向けやデバイス内実装などさまざまな用途での提案を進め年間400台の販売を目指す。
ヤマハ発動機は2023年2月1日、表面実装機の新製品「YRM20DL」を同年4月3日に発売すると発表した。デュアルレーンの採用で多品種少量生産に対応する他、高速高精度化を実現し、車載向けやデバイス内実装などさまざまな用途での提案を進め年間400台の販売を目指す。
「YRM20DL」は、2020年4月に発売した主力万能型マウンター「YRM20」の基本性能をベースとし、新開発の高剛性デュアルレーンコンベヤーを採用したことが特徴だ。デュアルレーン生産では、前後同一幅基板搬送時で最大基板幅330mmまで対応。並行実装による同種基板2枚搬送や、異種基板の2枚搬送、交互実装など多様な使い方が可能だ。並行実装の場合、最大基板長380mmまでは前後のヘッドが全く干渉せずに稼働できるため、ヘッド待機ロスの無い高効率実装が行える。
デュアルレーンを採用しただけではなく、合わせて搭載部品の吸着エリアと搭載エリアを近づけるなどのレイアウトの見直しや、主軸動作制御の最適化、コンベヤーの剛性アップと補正機能のレベルアップなど、基本性能を向上。2ヘッドクラスで世界最速レベル(最適条件時)12万CPH(Chip Per Hour)生産性と、±15μm(Cpk≧1.0)の高精度搭載を実現している。
また、2本のレーンのうち1本だけを使用するシングルレーン生産では、最大長810mm、最大幅610mm、搬送可能重量3kg、最大基板厚6.5mmまでの基板搬送が可能。車載品や産業用、医療用、パワーデバイス、LED照明など、特大サイズの基板や治具搬送などに幅広く対応できる。「基本性能を高めたためにその性能が求められる顧客からの引き合いが期待できる他、デュアルレーンを採用することで省スペースで2ラインを構築できるようになるため、限られたスペースで生産能力を高めたい需要などを取り込むことができると考えている」(ヤマハ発動機)。
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