最大可搬質量を15kgから30kgに倍増、本体はそのままソフトウェアの更新で対応FAニュース

ヤマハ発動機は、リニアコンベヤーモジュール「LCMR200」の最大可搬質量を、2022年11月1日出荷分から倍増する。本体はそのままに、ソフトウェアのアップデートで最大可搬質量を従来の15kgから30kgにしている。

» 2022年10月18日 11時00分 公開
[MONOist]

 ヤマハ発動機は2022年10月3日、リニアコンベヤーモジュール「LCMR200」の最大可搬質量を、同年11月1日出荷分より従来の15kgから30kgに倍増すると発表した。高効率な搬送システムで、モジュール構造とリニアモーターによる高速ダイレクト駆動を特徴とする。価格はオープン。

 従来式コンベヤーではできなかった搬送に対応しており、独立して動作するスライダーに、組み立て中の製品などワークを載せて搬送し、組み立て作業位置で高精度に停止する。組み立て作業後はそのまま次工程までワークを搬送するため、ラインの大幅なスペース効率化が図れる。

キャプション リニアコンベヤーモジュール「LCMR200」[クリックで拡大] 出所:ヤマハ発動機

 最大可搬質量はこれまで15kgだったが、ソフトウェアのアップデートによって、本体はそのままで最大可搬質量が倍増した。最大可搬質量が30kgになったことで、電気、電子部品をはじめ、電気自動車向け車載モーターやPCU(パワーコントロールユニット)、インバーターなど中量級の部品に対応可能になった。また、食品や医薬品分野の、原材料や搬送パレットを含めた一貫ラインにも導入可能になるなど、これまで以上に幅広い業界の搬送工程を高効率化する。

 生産ラインを分岐させたり、工程を追い越したりできるトラバースユニットと組み合わせれば、より柔軟な搬送システムを構築できる。

 ロボットスライダー込みの本体断面最大外形は175×109mm、最高速度は2500mm/秒(搬送質量が10kg以内の場合)、繰り返し位置決め精度は±5μmとなっている。リニアモジュール長は200、300、500、1000mmの4種類から選択できる。

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