ブリヂストンは、「国際物流総合展2022」において、ゴム製の人工筋肉(ラバーアクチュエーター)を用いたソフトロボットハンドの新たなデモンストレーションを披露した。
ブリヂストンは、「国際物流総合展2022」(2022年9月13〜16日、東京ビッグサイト)において、ゴム製の人工筋肉(ラバーアクチュエーター)を用いたソフトロボットハンドの新たなデモンストレーションを披露した。
同社の化工品・多角化事業は、タイヤやホースの開発と生産におけるノウハウを活用し、ゴムチューブと高強度繊維のスリーブから成る人工筋肉を開発するとともに、その実用化に取り組んできた。2024〜2026年の次期中期事業計画では、このゴム人工筋肉を用いたソフトロボティクス事業の小規模事業化を目指しており、2022年7月からは同社グループの物流現場におけるピースピッキングの自動化に適用するための実証実験を開始している。
今回披露した新たなデモンストレーションは、協働ロボットなどに用いるロボットハンドの枠を超えたものとなっている。円筒状に丸まった帯の端に触手(?)のような指が5本付いており、これらの指を使えばピースピッキングの実証実験に用いているソフトロボットハンドと同様の「モノをつかむ」動きが行える。
この円筒状の帯を真っすぐに伸ばすこともでき、帯の端の触手を使って「モノをかき出す」ような動きも行える。また、この触手は外側と内側の両方に力を入れられるので「つかむ」方向だけでなく「ひらく」方向の動作も可能だ。「さまざま状況に対して、姿を変えて柔軟に対応するイメージだ。生命的なものを感じてもらえるのではないか」(ブリヂストンの説明員)という。
なお、物流現場向けに実証実験を進めているソフトロボットハンドについては2022年9月中をめどに予約販売を開始する計画である。
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