OTSLとNSITEXE、京都マイクロコンピュータ、アクセルは、エッジデバイス上で消費電力を抑えつつ安全にAI処理ができる「AI推論処理IP向け高信頼エッジAIプラットフォーム」を共同開発する。
OTSLは2022年8月30日、エッジデバイス上で消費電力を抑えつつ安全にAI(人工知能)処理ができる「AI推論処理IP向け高信頼エッジAIプラットフォーム」をNSITEXE(エヌエスアイテクス)、京都マイクロコンピュータ、アクセルと共同開発すると発表した。
同プラットフォームには、NSITEXEのRISC-V ISA(Instruction Set Architecture)を採用する。NSITEXEのAI推論処理IPは、RISC-V Vector Extension Version 1.0に準拠したMIMD型ベクトルプロセッサと、独自のレイヤーフュージョンアーキテクチャによる2次元畳み込みエンジンを組み合わせている。自動車向け機能安全規格ISO 26262のASIL Dに対応し、自動車だけでなく多くのエッジデバイスで安全かつ高効率にAI推論ワークロードを処理できる。
高信頼エッジAIプラットフォームは、学習済みニューラルネットワーク(NN)モデルをAI IP向けに変換して最適化するデプロイツールや、NNモデルの演算ライブラリやNNモデル実行制御ライブラリといったミドルウェア、RTSおよびRTOSベースのランタイム環境などで構成される。TensorFlowやPyTorchなどで開発したNNモデルの推論処理を容易にし、エッジAIの普及に貢献する。
共同開発をする各社の役割は、OTSLがRISC-Vベクトルプロセッサ上で動作するRTOSを、NSITEXEがNNモデルをAI推論処理IPへデプロイする環境を提供する。また、京都マイクロコンピュータはRISC-Vベクトルプロセッサの性能を引き出すLLVM/Clangコンパイラ、アクセルは組み込みシステムに最適なAI実行環境を提供する。
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