伊藤忠マシンテクノスでは、「第1回 ロボデックス 秋」(2022年8月31日〜9月2日、幕張メッセ)において、工場内搬送向けのモノレール式搬送システム「Montrac」や7軸を持つ協働ロボットなどを展示している。
伊藤忠マシンテクノスでは、「第1回 ロボデックス 秋」(2022年8月31日〜9月2日、幕張メッセ)において、工場内搬送向けのモノレール式搬送システム「Montrac」を展示した。ドイツのmontratecの製品で、グローバルでは4000を超える導入実績があるという。国内では自動車メーカーや食品メーカーなどに10件以上導入されている。
大きな特徴として、レール部分がモジュール方式になっており、レイアウトの自由度が高い点がある。直線や曲線などのレールを組み合わせて、工場などに合ったレイアウトを用意に組むことができる。
ベルトコンベヤーやローラーコンベヤーのような大掛かりな施工工事は必要なく、初回導入後はユーザー側でレールを買い足して自らレイアウト変更するケースもある。壁や天井の梁に固定して立体的な走行経路を組むことも可能で、ユーザーによっては地上走行と天井走行を併用しているという。
車両にあたるシャトルは内蔵モータによる給電走行方式で、レールから電力が供給される。最大速度は毎分55mで、可搬重量は最大70kg、最大登坂傾斜角度は12度となっている。1台ずつIDで管理でき、各シャトルの発車タイミング、走行経路、スピードをコントロールすることができる。衝突防止センサーも搭載している。
「24Vで動いており、最近は電気代の安さに着目して買う顧客も多い。コンベヤーを伸ばそうとするとモータを足さなければならず電気代がかさむが、Montracは常時通電しており長さが変わってもコストは変わらない」(伊藤忠マシンテクノスの説明員)。
ブースでMontracと協調して動いていたのが、2022年から取り扱いを始めたデンマークのKassow Robotsの協働ロボットだ。最大の特徴は7軸を持っていること。その内の5軸の動作範囲は±360度となっており、より狭いエリアでの作業や複雑な動作が可能となる。可搬重量は5〜18kg、リーチは850〜1800mmまでのモデルがあり、繰り返し位置精度は0.1mm。
KSW Robots Japan CEOのラース・アンダーソン(LARS ANDERSSON)氏は「より人間の腕に近い動きができるようになる。狭いエリアでも動かすことができ、コストは6軸とそれほど違いはない。ベネフィットの方が多い」と話す。既に国内でも自動車産業で導入事例がある。
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