総合求人サイト「エン転職」が「転勤」についてのアンケート調査結果を発表した。「転勤は退職のきっかけになる」と64%が回答し、2019年の同調査より5ポイント増加した。コロナ禍の転勤で特に苦労したことの1位は「人間関係の構築」だった。
エン・ジャパンが運営する総合求人サイト「エン転職」は2022年6月20日、「転勤」についてのアンケート調査結果を発表した。同サイトのユーザーを対象とした同調査は、1万165人から回答が寄せられた。
まず、転勤は退職を考えるきっかけになるかと尋ねたところ、「なる」が36%、「ややなる」が28%となり、64%が「転勤は退職のきっかけになる」と回答した。2019年の同調査より、5ポイント増加している。年代別に見ると、20代と30代は7割以上が「なる」と回答している。
男女別に見ると、「転勤は退職のきっかけになる(ややなるを含む)」が男性は63%、女性は70%で、女性の方が多かった。
「なる」「ややなる」と回答した人のコメントを見ると、「今後のライフイベントに影響が出る」「東京への短期異動の話があったが、東京で新型コロナウイルス感染者が多数出ていたため断った」などがあった。
「これまでに転勤を理由に退職したことはありますか」という質問では、「ある」は9%だった。1割未満にとどまっているが、2019年の同調査から4ポイント増加している。
続いて、「リモートワークなどが普及し、世の中の働き方が大きく変わる中、転勤へのイメージや考え方に変化はありましたか」と尋ねた。その結果、21%が「変化した」と回答した。
転勤へのイメージが「変化した」と回答した人に、どのように変化したかを尋ねたところ、56%が「よいと思わなくなった」と回答した。年代別に見ると、30代と40代以上は約6割が「よいと思わなくなった」と回答。一方、20代は「よいと思うようになった」の方が多く(52%)、30代以上に比べ、転勤に対して肯定的な傾向が見られた。
「よいと思うようになった」と回答した人のコメントを見ると、「コロナ禍でどこにも行けなかった分、転勤で違う地域に行けるのはいいことだと思うようになった(20代女性)」「リモートワークになり、転勤を機に都会に住みたいと思うようになった(20代男性)」などがあった。
「よいと思わなくなった」と回答した人のコメントには、「Zoomなどで会議ができるようになり、経費をかけた転勤の良い部分を以前よりも感じなくなった(30代男性)」「県を跨ぐことに対して前向きに思えなくなった(40代以上男性)」などがあった。
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