デジタルと0.55テスラを組み合わせた、1.5テスラ相当の低磁場MRIを発売:医療機器ニュース
シーメンスヘルスケアは、デジタルと0.55テスラを組み合わせることで、1.5テスラに匹敵する高画質と経済性を兼ね備えたMRI「MAGNETOM Free.Star」を発売した。開口径60cm、装置総重量3.1t未満と軽量のMRI装置となる。
シーメンスヘルスケアは2022年5月10日、デジタルと0.55テスラを組み合わせることで、1.5テスラに匹敵する高画質と経済性を兼ね備えたMRI「MAGNETOM Free.Star(マグネトム フリースター)」を発売した。
超電導磁石式全身用MRI装置「MAGNETOM Free.Star」[クリックで拡大] 出所:シーメンスヘルスケア
MAGNETOM Free.Starは、開口径60cm、装置総重量3.1t未満と軽量のMRI装置だ。2021年11月発売のHigh-V MRI「MAGNETOM Free.MAX」と同等の性能を有する。
「MAGNETOM Free.Star」の特徴[クリックで拡大] 出所:シーメンスヘルスケア
搬入経路高は2m未満で、クエンチパイプが必要ないため、設置の柔軟性、利便性が高い。使用する液体ヘリウムを0.7Lに抑え、1.5テスラと比較して全体的に経済性が向上している。
また、AI(人工知能)を活用して開発した同社のアプリケーションを搭載し、操作者の経験値、被検者の状況、検査数に関係なく、安定的な高画質を提供する。画像再構成技術として、独自の「Deep Resolve(ディープ・レゾルブ)」を採用。ディープラーニングとターゲットデノイジングにより画像のノイズを除去し、高分解能化することで、高品質な画像の取得、撮像時間の短縮、検査精度の向上、被験者の負担軽減が期待できる。
左:ルーチン検査画像、右:「Deep Resolve」による再構成画像[クリックで拡大] 出所:シーメンスヘルスケア
低磁場MRIは、金属の撮影時に発生する金属アーチファクトを低減するため、金属インプラントを挿入した被験者の検査にも対応する。ルーチン検査でも、高画質と撮像時間の短縮につながる。
左:従来のMRIによる金属インプラント画像、右:High-V MRIによる金属インプラント画像[クリックで拡大] 出所:シーメンスヘルスケア
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