キヤノンメディカルシステムズは、同社の診療所向け電子カルテおよび医事会計システム事業をエムスリーソリューションズに譲渡する。譲渡後、エムスリーグループは、クラウド型とオンプレミス型双方のシステムを取り扱うことになる。
キヤノンメディカルシステムズは2022年4月25日、同社の診療所向け電子カルテおよび医事会計システム事業を、エムスリーの子会社であるエムスリーソリューションズに同年7月1日付で譲渡すると発表した。
エムスリーは、医療従事者向け専用サイト運営などインターネットを活用したさまざまな医療関連サービスを提供している。エムスリーソリューションズは、電子カルテや医療DX(デジタルトランスフォーメーション)事業を推進しており、AI(人工知能)を搭載したクラウド型電子カルテが主力製品だ。
一方、キヤノンメディカルシステムズの電子カルテおよび医事会計システムは、情報システムを診療所内で保有し、運営するオンプレミス型だ。今回の事業譲渡によって、エムスリーグループは、クラウド型とオンプレミス型双方のシステムを取り扱うこととなる。これにより、DXが進む医療機関において自社製品の選択肢を増やし、同事業をさらに発展させる。
キヤノンメディカルシステムズは1970年代から国内診療所向けソリューション事業を展開しており、電子カルテおよび医事会計システムなどの製品を通じて医療機関の効率的な運用を支援してきた。引き続き、画像診断をはじめ、AIを活用した読影支援ソリューション、診療支援ソリューションなどにより、医療現場のDX化、運用効率化を支援する。
両社は、より付加価値の高いサービスを提供するため、今後、AI技術開発や販売面での連携の可能性について協議するとしている。
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