PTCは、3D CADソリューションの最新バージョンである「Creo 9」を発表した。ジェネレーティブデザイン、リアルタイムシミュレーションなど、イノベーションを促進し、設計者が優れたデザインを短時間で実現するための機能強化がなされている。
PTCは2022年5月4日(米国時間)、3D CADソリューション「Creo」の最新バージョンである「Creo 9」を発表した。
Creo 9では、ジェネレーティブデザイン、リアルタイムシミュレーション、3Dプリンタによる付加製造などを活用したイノベーションを促進し、設計者が優れたデザインを短時間で実現するための機能強化がなされている。
基本機能の強化に関しては、モデルツリーのアップデートによって、設計意図の構造化と文書化、それらの把握を迅速化した他、サーフェス分割の新機能により解析や製品定義を改善するなど、モデリング環境全体での操作性と生産性を向上させている。
シミュレーション関連では、同社の戦略的アライアンスパートナーであるAnsysのマルチフィジックス対応機能をCreoのシミュレーション製品に統合。ジェネレーティブデザインに関しても、デザインに織り込まれた安全率や固有値の制限を用いた最適化を定義する重要な新機能が実装されているという。
また、モデルベース定義(MBD)と作図に関しても機能強化を図っている。特に、表面仕上げと溶接において、下流製造工程に特化した情報をモデル上に直接定義することで、効率化と質の高い意思疎通が行える。
Creo 9では、エルゴノミクス(人間工学)設計機能が拡張され、ユーザーごとの多様な特異性を認識し、安全性や健康をはじめ、職場基準を満たす製品設計が図れるよう支援する。さらに、新たな視野(ビジョン)解析機能を利用することで、機器の運転中や使用中のユーザーの視線や視野の解析が可能となった。
その他、3Dプリンタによる付加製造や切削加工を支援する機能拡張なども施されているという。
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