「3Dプリンター活用技術検定試験」は、先ほど紹介した3次元CAD利用技術者試験と同じ、コンピュータ教育振興協会が主催する資格試験です。造形方法や材料、後処理、データの取り扱いなど、3Dプリンタを活用するために必要な基礎知識が問われます。試験は、筆記試験で全国にある専用のCBT試験会場で受験できます。
資格取得までの勉強方法についてですが、こちらも公式ガイドブックが販売されているので、その内容をしっかりと覚えることが合格への第一歩です。また、公式ガイドブックの巻末にはサンプル問題とその解答が掲載されているので、試験の傾向を把握する際に役立ちます。
試験の詳細は、3Dプリンター活用技術検定試験の公式Webサイトを確認ください。
筆者の実体験からアドバイスすると、前述の通り、公式ガイドブックに書かれていることを確実に覚えておけば、合格できると思います。ただし、記載内容だけではイメージしづらく覚えにくい部分もありますので、実際に3Dプリンタを触ったり、使ったりすることをオススメします。もし、手元に3Dプリンタがなければ、ファブ施設などを見学したり、造形サービスを利用したりなどして、装置や造形物の実物をご自身の目で確認し、触れてみることでも理解を深めることができます。
「3次元設計能力検定試験」は、3次元設計能力検定協会が主催する検定試験です。3次元設計技術者として必要な3D CADのオペレーション能力、機械設計の基礎能力を、客観的かつ公平に評価することを目的としています。3D CADは実技試験、それ以外の科目は筆記試験になります。実技試験は「SOLIDWORKS」や「CATIA」の他、「Autodesk Inventor」や「Autodesk Fusion 360」などで受験できます。
試験には、以下の3つのコースがあります。
プロ設計者コースの場合は、3次元設計能力のバランスを示すレーダーチャートが示されます。これによって、自分の強み/弱みを知ることができます。3次元CADコースはオンライン受験が可能で、それ以外の科目も現在オンライン試験の移行準備が進められています。
勉強方法については、「3次元CADから学ぶ機械設計入門 初心者のための設計七つ道具」(森北出版)などの関連書籍を活用しながら、公式Webサイトで購入可能な「練習問題集」を解き、対策するとよいでしょう。
試験の詳細は、3次元設計能力検定試験の公式Webサイトを確認ください。
筆者の実体験からアドバイスすると、3次元設計能力検定試験は3D CADの使い方だけでなく、設計者として必要な知識レベルやスキルを評価するための検定試験なので、現役の機械設計者や機械設計者を目指している方にオススメです。受験科目の中には計算問題も含まれるため、苦労される方もいるかもしれませんが、その分、挑戦しがいもあり、とてもよい勉強になると思います。
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