サンステラは、最大400×500×600mmの大型造形が可能なFDM方式の3Dプリンタ「UP600」の販売を開始した。マグネット式のPEIプラットフォームや加熱ヒートチャンバーを採用し、不良の少ない安定した造形に対応する。
サンステラは2022年3月30日、最大400×500×600mmの大型造形が可能なFDM(熱溶解積層)方式の3Dプリンタ「UP600」を発売したと発表した。Tiertime Technologyが法人や研究機関向けに開発したもので、価格は99万円(税込み)。納期は1カ月程度となる。
「UP」シリーズで最大の造形エリアを有し、従来機「UP300」比で約2倍の大型造形に対応する。標準装備のPEIプラットフォームはマグネット式のため、簡単に着脱が可能。強力な定着力と造形物の剥離性を両立している。
加熱ヒートチャンバー機能によりプリント室内の保温性を高め、ノズルの詰まりや造形物の反りなどの不良リスクを低減する。
鮮やかな表示で視認性の高い7インチカラータッチディスプレイを搭載しており、直感的な操作が可能。Tiertime Technology製の3Dプリンタに最適化したソフトウェア「UP STUDIO 3」が付属しており、詳細な設定に対応する。
また、搭載した2段式HEPAエアフィルターと活性炭空気ろ過システムにより、UFP粉じんとVOC(揮発性有機化合物)を徹底的に除去し、安全でクリーンな作業環境を提供する。データ転送は、Wi-Fi、イーサネット、USBケーブル、USBメモリの4種に対応。ネットワーク上の複数のユーザーがプリンタに送信したタスクは、「Tiertime Print Queue」で監視、管理できる。
本体サイズは850×780×1150mmで、重量は120kg。ノズルの最高温度は299℃、ヒートベッド温度は20~80℃、ヒートチャンバーの最高温度は54℃(1KW)、フィラメント径は1.75mm。ABS、ABS+、PLA、TPU樹脂などに対応する。
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