回転機器の高精度な全数検査に対応するノイズテスティングソフトウェアFAニュース

小野測器は、回転機器の全数検査に対応するノイズテスティングソフトウェアの最新版「GN-1100 Ver.2.5」を発表した。新オプションや新機能を追加したほか、現場の意見を反映してユーザビリティの改善を図っている。

» 2022年04月13日 07時00分 公開
[MONOist]

 小野測器は2022年3月15日、モーターや減速機といった回転機器の全数検査に対応するノイズテスティングソフトウェアの最新版「GN-1100 Ver.2.5」を発表した。電気自動車(EV)の開発加速に伴い高まっている、主要部品の高性能化と高効率化ニーズに応える。

 Ver.2.5では、同社がこれまで培ってきた、計測、解析、高速信号処理、自動判定などのさまざまな技術を生かして、回転機器の異常検査の要求に応える機能と性能を強化している。また、生産ライン現場からの意見を反映し、ユーザビリティの改善も図った。

 新オプションとして、ねじり振動演算機能とエンベロープ解析機能を提供する。ねじり振動演算機能は軸のねじり量を出力、評価することで、部品の耐久性や異常の有無を検証可能になる。

キャプション 新オプション「ねじり振動演算機能」[クリックで拡大] 出所:小野測器

 エンベロープ解析機能は、計測した振動や音圧の時間軸波形に対してエンベロープ(包絡線)処理を施し、特定の周期で発生する異常を抽出する。ギアの打痕やベアリングキズなどの確認に適している。

キャプション 新オプション「エンベロープ解析機能」[クリックで拡大] 出所:小野測器

 他にも、ワークの個体差やセンサーの取り付けミスによる計測ミスの対策用として、解析波形に沿った上下限閾値の設定機能や、判定結果付きCSVファイルの出力機能を追加した。また、応力トラッキング解析機能として、エンベロープフィルターによるゆがみゲージ信号のノイズカット機能や、平均極大値および極小値の算出に1ブロック内の計測データ全点を採用する設定を追加している。

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