独自のデジタル造形技術で高品質造形、ワイヤレーザー方式金属3Dプリンタ金属3Dプリンタ

三菱電機は、ワイヤレーザー方式の金属3Dプリンタ「AZ600」2機種を発売した。独自のデジタル造形技術により、造形物の状態や形状に合わせた高品質な積層造形が可能で、廃棄材料の削減で環境負荷の低減にも寄与する。

» 2022年03月25日 07時00分 公開
[MONOist]

 三菱電機は2022年3月1日、ワイヤレーザー方式の金属3Dプリンタ「AZ600」を発売した。発振器出力が2kWの「AZ600-F20」と4kWの「AZ600-F40」の2機種を提供し、年間100台の販売を目指す。

キャプション ワイヤレーザー方式の金属3Dプリンタ「AZ600」 出所:三菱電機

 AZ600は、溶接用ワイヤをレーザーで溶融し、3次元構造を高品質に造形する。空間同時5軸制御や、ワイヤ送給、レーザー出力などの加工条件をCNCで協調制御するデジタル造形技術により、造形物の状態や形状に合わせた積層造形が可能だ。

キャプション CNCによる協調制御のイメージ[クリックで拡大] 出所:三菱電機

 熱源には高速制御に適したレーザー光を採用し、造形状態に応じて高速かつ正確に熱エネルギーを制御することで、熱影響や熱ひずみの発生を低減する。レーザー光の入熱制御でワイヤ材を溶融するワイヤ方式のため、粉末方式では困難だった、緻密度が高くて空孔が少ない、安定的かつ高品質な金属造形が可能になる。

 複雑な溶接経路の空間同時5軸制御により、熟練者の手作業に頼っていたTIG(タングステン不活性ガス)溶接の代替が可能になる。最終形状に近い状態に仕上げるニアネットシェイプ工法により、従来の切削工法との比較で加工時間と廃棄材料を約80%削減。また、消耗部品の欠損部分への肉盛り補修もでき、部品の長寿命化やランニングコストの削減にも寄与する。

キャプション 製作例(船舶用プロペラ) 出所:三菱電機

 本体のサイズは1600×2900×2500mmで、重さは7000kg。ストロークは600×600×600mm、最大ワークサイズは直径500×高さ500mm、最大積載ワーク質量は500kgとなっている。

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