稲畑産業は、LIPS Corporation製の3Dセンサー「LIPSedge Lシリーズ」「LIPSedge Sシリーズ」を日本国内で販売する。インテルが一部製品のEOL(生産中止)を発表した3Dセンサー「RealSense」の代替品や同等品に相当する。
稲畑産業は2022年3月2日、LIPS Corporation(LIPS)製の3Dセンサー「LIPSedge Lシリーズ」「LIPSedge Sシリーズ」の日本国内での販売を発表した。インテルの3Dセンサー「RealSense」の代替品や同等品に相当する製品で、IMU(ジャイロセンサー)を搭載し、IP67やイーサネット規格に対応するなど、産業用途に適した機能も追加した。
LIPSedge Lシリーズは、ストラクチャードライト方式を採用した、RealSenseの「Fシリーズ」「Lシリーズ」の代替品として利用できる。既に「RealSense F455」「RealSense F450」と同等の「LIPSedge L210u」「LIPSedge L215u」を開発しており、少量のサンプル販売に対応。解像度は最大1280×800画素で、グローバルシャッターを搭載し、測定距離は0.3〜1m、視野角は50×74度だ。
現在開発中のLIPSedge Sシリーズは、ステレオカメラ方式を採用したRealSenseの「Dシリーズ(産業用途)」の同等品となる。「RealSense D455」と同等の「LIPSedge S210」「LIPSedge S215」の開発も近日中に完了する。
これらの製品は、ハードウェアを動作させるためのSDKや3Dミドルウェア、3Dシステムなどソフトウェアの互換性も高い。既存のRealSenseによる開発環境を変えることなく利用できる。
また、Lシリーズ、Sシリーズのアップグレード品も開発中で、解像度や測定精度など、RealSenseシリーズの性能を上回る見込みだ。
LIPSは、インテルとのパートナーシップ契約により、以前から自社製品の一部にRealSenseを搭載してきた。開発環境においても、RealSenseと互換性を有するSDKや3Dミドルウェアなどを提供している。2021年8月にインテルがRealSenseの一部製品のEOL(生産中止)を発表したことを受け、こうした実績を生かして互換性の高い3Dセンサーの開発に成功したという。
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