STMicroelectronicsは、DSPとMEMSセンサーを1チップに搭載した「インテリジェント・センサー・プロセッシング・ユニット(ISPU)」を発表した。エッジAIに対応可能で、従来のSiPと比較して小型かつ低消費電力となっている。
STMicroelectronics(STマイクロ)は2022年2月17日、AI(人工知能)アルゴリズムの実行に適したDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)とMEMSセンサーを1チップに搭載した「インテリジェント・センサー・プロセッシング・ユニット(ISPU)」を発表した。
サイズは3.0×2.5×0.83mmと小型で、既存のSiP(システム・イン・パッケージ)よりも省スペースでエッジAIを可能にする。同社従来品のMEMSセンサーとはピン配置互換性を有し、迅速なアップグレードに対応する。
また、DSPとMEMSセンサーを集積したことで、消費電力も抑えた。同社の試算によると、SiPと比較して、センサー・フュージョン・アプリケーションでは5〜6倍、RUNモードでは2〜3倍の低消費電力化が可能になるという。
搭載するDSPは、C言語でのプログラミングが可能な32ビットRISCプロセッサとなる。フル精度浮動小数点ユニットや4段パイプライン、シングルサイクルの16ビット乗算器を搭載しており、16ビット可変長命令に対応。割り込み応答は、スプライト方式の4サイクルとなる。
量子化AIセンサーにより、1ビットからフルビット精度までのニューラルネットワークに対応する。慣性データの分析によるアクティビティーの認識や、異常検知などに適する。
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