キッツは2022年2月1日、プラントや工場においてバルブの異常を予兆検知するための遠隔監視ソリューション「KISMOS」を提供開始すると発表した。同ソリューションにはソラコムが提供するIoTプラットフォーム「SORACOM」が採用されている。
キッツは2022年2月1日、プラントや工場においてバルブの異常を予兆検知するための遠隔監視ソリューション「KISMOS(KITZ SMART MONITORING SYSTEM)」を提供開始すると発表した。同ソリューションにはソラコムが提供するIoT(モノのインターネット)プラットフォーム「SORACOM」が採用されている。
KISMOSは既設のON/OFF制御のボールバルブや、空気圧操作アクチェータによるバタフライバルブを対象に、モニタリング用センサーを取り付けることで、異常の予兆検知を行うというソリューションである。
ボールバルブやバタフライバルブといったクォーターターンバルブの動作不良はバルブの開閉速度の変化に現れやすい。これを利用して、センサーをアクチェータの出力軸部に取り付けることでバルブの開閉動作の角速度をモニタリングすることで、わずかな動作変化を検知する仕組みになっている。
センサーが取得したデータはAWS(Amazon Web Services)のクラウドサービスに送信されて、キッツがAI(人工知能)診断を行い、異常の予兆を検知した場合にはユーザーに通知を行う。加えて、定期的に診断結果レポートもユーザーに提出する。メンテナンスのアドバイスなども提供する。設置するセンサーなどの機器類はキッツが無償提供するため、導入コストを抑えられるというメリットもある。
センサーデータの収集には、データ通信サービス「SORACOM Air for セルラー」を利用した。セルラー通信を利用することでネットワークを新規導入することなく、短期間かつ低コストでのソリューション導入が実現できたという。ソリューションに使われるIoT通信の状況はキッツ側でモニタリングする。
クラウド上のセンサーデータを分析する基盤には、クラウド連携をサポートする「SORACOM Funnel」を活用している。SORACOM Funnelによってクラウド連携の認証を保管、付与することで、センサー側の設定を最小限に抑えた上でのクラウド連携を実現するという。
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