Yperのプロジェクトは「5G遠隔操作・監視でどこからでも配達員になれる自律走行ロボット」で、街中実装パートナーは、ジェイアール東日本都市開発、東京都立大学、三菱地所の3社が務める。
Yperは、置き配バッグ「OKIPPA」を2017年12月から展開するなど、ラストワンマイルの配送業務を効率化するソリューションを開発している。今回のプロジェクトでは、2021年4月から開発を進めてきた自動配送ロボット「LOMBY」を活用する。LOMBYは、搭載するセンサーなどを用いた自律走行が可能だが、今回のプロジェクトでは、5Gを用いた遠隔操作や監視に取り組む。ジェイアール東日本都市開発とは非対面フードデリバリー、東京都立大学とは構内配送の効率化、三菱地所とは非対面での屋内外物流についての実証実験を行う。三菱地所との実証実験は、大手町に完成したばかりの常磐橋タワーとTOKYO TORCH Parkを舞台にローカル5Gも活用するという。
サイトセンシングのプロジェクトは「減災初期対応に必要な災害時の被災状況のドローン生中継サービス」で、街中実装パートナーは東京都立大学が務める。
産業総合研究所初のスタートアップであるサイトセンシングは、GPSに頼らない(アンチGPS)自律航法をベースとした位置測位技術を展開している。今回のプロジェクトでは、サイトセンシングの技術を搭載するドローンが、豪雨時などに利用できないGPSに頼らず自律航行ができ、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)を用いないので電力消費が少なく広範囲に移動できるという特徴をベースに、5Gならではの4K/8Kカメラによる良質な撮影画像を用いたサービスの展開を目指す。プロジェクトでは、東京都立大学の日野キャンパスとローカル5G網を用いた実証実験を進める。2022年8月までに小型ドローンによるPoC(概念実証)、2023年5月までに大型ドローンによるPoC、2024年3月までに大型ドローンの自律飛行の実用化を目指すとしている。
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